芸大移転!京都の駅前が文化発信拠点に進化 文化を基軸とした新たなまちづくりが始まる

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そうした考え方は、京都芸大の基本設計にも反映されている。キャンパスの中には「通り」を設け、観光客を含む学外の人が自由に通行できる。また「奥庭」や「軒下」など、京都のまちに受け継がれてきた空間要素を効果的に配置し、交流の場とする工夫が施されている。

さらに、800席規模の音楽ホール兼講堂、ギャラリーを整備。ガラス張りの制作室や屋外にも創作スペースを設け、市民や観光客が散策しながら学生の創作活動を見ることができる。

京都のまちに芽吹く新たな試み

「比叡山の灯明は1200年を超えて灯り続けています。しかし、つねに油を継ぎ足し、芯を換えなければいつか燃え尽きる。どんなに輝く伝統でも油断したら崩れ去ってしまいます。京都のまちも京都芸大も同じこと。常に進化・発展に挑戦し続けることが重要なのです。ここから人々の交流やまちのにぎわい、イノベーションが生まれ、よりクリエイティブなまちへと変化していくと確信しています」(門川市長)

18年2月、このエリアに京都で学ぶ芸術系の学生たちと地域マネジメント組織の手により、「崇仁新町」と名付けられた屋台街がつくられた。コンテナを活用した16の店が並び、日々にぎわいを見せている。京都芸大の移転を見据え、人々が交流する場を先取りして設けようという試みだ。

京都には、昔から新しいものを生み出す力がある。芸術・文化には地域を変える力がある。これからこの地域がその力により、どのように変貌を遂げていくか、そして京都のまちが今後どういった新たな顔を見せてくれるのか。期待と希望を持って大いに注目していきたい。

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