14年連続1位※の強さ「のどごし<生>」 時代の変化の中で勝ち続けてきた理由

こうして時代性と、際立ったキャラクター、そしてキリンの高い技術力を背景に、発売後すぐに爆発的ヒットとなり、売り上げトップに立った「のどごし<生>」(※2)。以降、その首位の座を14年間一度も明け渡していないというから驚きだ(※1)。

※1 2005年「その他の雑酒②」、2006年~2018年「その他の醸造酒(発泡性)①」課税出荷数量による

※2 2005年「その他の雑酒②」課税出荷数量による

発売以来、進化し続ける味

とはいえ当然、市場にはライバル商品も次々登場する。並の努力だけでは、首位の座に居続けるのは難しいのでないか。はたして「のどごし<生>」は14年連続トップをどう実現したのか(※1)。結論からいうと、それは「変わり続けること」だったという。山岸氏からは、驚きの数字が明かされた。

「実は14年の間に、商品リニューアルを計10回も行っています。14年間で10回なので、毎年に近い感覚です」(山岸氏)

10回のリニューアルは、大別すると3つのフェーズに分かれる。1つ目は、生産の安定を主な目的としたリニューアルだ。これまでにない新しい技術を使った商品だけに、初期の頃は、大きく伸びる需要に対して品質や供給量を安定させるべく、発売した後にも改良を重ねた。

2つ目のフェーズが、クセを減らすための改良だ。当時はよく、発泡酒や新ジャンルの商品には、後味に特有のクセがあるといわれていた。それを払拭するためのリニューアルというわけだ。

そして3つ目のフェーズが、さらに技術を一段上げ、よりビールらしい味を徹底追求するための改良。2017年と18年に行ったリニューアルがこれに当たるという。

では、こうした3フェーズ・計10回にわたるリニューアルにより、実際に味はどの程度変わったのだろう。05年の発売初期の商品と、いま現在の商品では、どのくらい味が違うのか。

「もはや別物というくらいに進化しています。もちろん、その時々のベストの味を追求していますが、今の味を知っている方は、発売当初の味はまったく別の物に感じるのではないでしょうか」(山岸氏)

とりわけ大きなリニューアルとなったのが、直近の18年6月に行われたものだ。

「このリニューアルに当たり、改めてお客様が『のどごし<生>』というブランドに求めるものを徹底的に突き詰めました。その結果、ブランドとして追求するべきはやはり、『ゴクゴク飲める爽快なおいしさ』と、『明るく元気なブランド』の部分だという方針が固まりました。

実はこうしたブランドの軸がグラついた時期もあったのですが、その時期を経たからこそ、結果的に当商品の本質的な部分への意識が高まりました。発売当初からあった軸が、より固く太い“背骨”になったイメージです」(山岸氏)

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