日産セレナは、パパの「課題解決型」ミニバン ミニバンNO.1になったその理由とは?
2018年のミニバン販売車数※1で、日産セレナがあまたのライバル車を抑えてナンバーワンとなった。それも発売から28年という長い時間をかけてようやくたどり着いた栄冠だという。その理由はいろいろ考えられるが、中でも世のお父さんたちの課題をビシバシと解決してくれることが大きな要因ではないだろうか。ではセレナがどんな不満を解消したのか、実際のアンケート結果※2を基に検証してみよう。
※1 日本自動車販売協会連合会の2018年1~12月のデータを基に算出
※2 アンケートの回答者は、全国の20~60代の、クルマを所有し、小学生以下の子どもがいる男性500人
お父さんたちの「不満トップ10」は?
まず注目したいのは普段乗っているクルマの不満トップ10。その中での第1位は「燃費が悪い(25.6%)」だ。
セレナの燃費を見てみると、15.0~26.2km/L(数値はJC08モード。2WD車)。これはライバル車と比べ、下限はほぼ同じだが、上限の26.2km/Lはライバルのハイブリッド車よりも良く、クラスナンバーワン※3という数値だ。
ただ、26.2km/Lという数値はe-POWERモデルのもの。ハイブリッド車と違い、セレナe-POWERは電気モーターのみで走り、エンジンはあくまでも電気モーターを動かすための“発電機”としてのみ働く。こうしたシステムの違いが、普通のハイブリッド車よりも良い燃費を生み出す要因になっている。
またe-POWERではないモデルも、例えばスポーティモデルのハイウェイスターで17.2km/Lと、ライバルのガソリン車を上回る燃費であることが好感されている。
次いで多かった不満は「パワーが足りない(18.4%)」だ。セレナの場合、e-POWERモデルならエンジン車にはない、電気モーターならではの力強い加速が味わえるし、スマートハイブリッドならエンジンに電気モーターも加わるため、こちらも加速が力強い。
ちなみにe-POWERについて聞いたところ61%の人が「パワーがなさそう」と誤解していた。実際にはエンジンよりも電気モーターのほうが低速域からのトルク(簡単に言うとクルマを引っ張る力)が大きいため、加速が力強いのに、だ。
実際に運転してみると、発進時に不用意に踏み込めば頭がグッと後ろに持っていかれる。もちろん高速道路でも、ボディーの大きさを忘れるほど、何の不安もなく合流や追い越しができた。試乗してみると、そのパワーを実感できるだろう。
※3 全高1.8m以上の1.2~2.0Lクラス 7/8人乗りミニバン(18年2月現在。日産調べ)