日産リーフe+がもたらす、もしもの時の安心

「EVでしか目指せない世界」とは何か?

一方で、西教授は長崎の五島列島でEVを活用した興味深い実証実験をしている。

「実験では、福江島という島に150台のEVを導入し、急速充電器を14基ほど設置しました。その中で、福江港ターミナルビルの電力需要ピークを分散させるためには何台の EV から電力を融通してもらえばいいかをシミュレーションしたところ、福江港ターミナルビルの場合、夏は66台、冬は33台のEVで十分対応できることがわかりました」

電力の無駄のない利用にEVはひと役買うことが証明されたわけだが、西教授によれば、これを一般社会に当てはめようとすると厳しい数字が浮かび上がる。

※バッテリー容量は16kWh

「やはり課題は普及率。電力需要のピークシフトのために必要なEVの普及率は80%ほど、さらにVPPで安定的に電力を供給するためには、理論上、日本では一人一台のEVが必要になってしまいます。ただ、悲観する必要はなくて、実験でターミナルビルがカバーできたように、普及率が低くてもそれに応じた効果は期待できます。たとえば、電気が使われる時間や使用用途が把握しやすいオフィスビルや工場など、場所を限定すれば実現できることは多くあります」

実際、徳島県や会津若松市(福島県)など、日本全国で複数の自治体が非常時の電源として日産リーフを導入している。地方銀行や介護福祉施設といった場所でもEVは活躍し、事業の継続性を担保しているのだ。

EVでしか目指せない世界

EVは災害時の電力を確保し、未来の電力システムを担うことが期待されるなど、もはや人や荷物を移動させる「クルマ」という枠には収まらなくなってきている。

「遠くの人と会話をするツールは、電話、携帯、スマホへと進化しました。しかも、現在のスマホはもはや電話としての機能は薄れ、音楽を再生したり、仕事をしたり、人をつないだりするツールです。同じように、EVは私たちの生活を変えていく存在へと進化していくのではないでしょうか」(西教授)

日産リーフはこれまでに32万台が販売され、その数だけEVのある生活を提供している。それは、われわれが新たな時代にすでに足を踏み入れているということかもしれない。今回の日産リーフe+の登場はユーザーの選択肢を増やし、EV時代を加速させるものと言えそうだ。

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