日産リーフe+がもたらす、もしもの時の安心 「EVでしか目指せない世界」とは何か?
1月9日、日産「リーフe+」が発表された。リーフといえば、2010年に初代の発売を開始して以来、グローバル市場で32万台以上※を販売してきた実績を持つ、世界で最も売れている電気自動車(以下、EV)だ。このタイミングでリーフのハイスペックバージョンを出すことの意味とは――。
※2018年6月現在
充電容量が増えることでできること
日産リーフは、EVということばかりが注目されるが、搭載されている先進的な運転支援機能も見逃せない。高速道路の同一車線内を走行中、前走車との車間を維持して追従走行を行う「プロパイロット」、運転に不慣れな人の車庫入れを支援する「プロパイロットパーキング」、アクセルペダルの操作ひとつで加速と減速が行える「eペダル」といった運転支援機能を充実させることで、一歩先の未来的なドライブ感覚を体感することができる。
ガソリン車とは違う、モータードライブがもたらす静かで快適な走りは、移動のストレスを減らし、運転の不安を払拭してくれるだろう。そこへ今回のバージョンアップだ。
今回のモデルは、2代目リーフのバッテリー容量を40→62kWhにアップしたハイスペックバージョンで、満充電で走れる航続距離もJC08モードで400km→570kmに、WLTCモードで322km→458kmに延長された。実際に走れる航続距離は、電装品の使用状況やアクセルの踏み込み具合で変動するものの、バッテリーの容量が増して足が伸びれば、充電を行うタイミングに自由度が広がる。
バッテリー容量の増大はクルマとしての能力を引き上げるだけでなく、別の意味での安心をユーザーに与える。もしもの時の「備え」になるのだ。
2018年9月、北海道胆振東部地震で発電所の機能がダウンし、北海道全体がブラックアウトしたのは記憶に新しい。被災した住民たちがスマートフォン(以下、スマホ)を充電するための電気を求めて、避難所などで長蛇の列を作る様子を見た人も多いのではないだろうか。