好調「独立系デベロッパー」躍進狙う次の一手

タカラレーベン提唱「新常識」の住まいとは?

まず不動産賃貸事業は、近年の観光インバウンド増加に伴い、同社が開発したホテルが京都を中心に次々とオープン。そうした物件の開発だけではなく、物件を取得してREIT市場への参入や運営にも携わってきたという。不動産管理事業においては、同社グループのレーベンコミュニティが開発した独自のサービス品質管理システム『SQMS®』が好調で、他社が管理するマンションからの管理会社変更案件(リプレース)を多く獲得。今後も管理戸数を積み上げながら、管理事業から派生する大規模修繕工事受注にも広げていきたい考えだ。

LS塩谷2発電所

そして現在、新築分譲マンションに次いで大きな軸となっている事業が発電事業。2013年から参入しているが、関東エリアを中心にメガソーラー発電施設の開発を手掛ける。2018年9月時点で38施設を所有し総発電規模は約107メガワット、2020年3月期までに200メガワットの稼働を目標にしているという。

企業ビジョンの制定とCSRの強化

同社が株式上場した2001年は、1994年から続いていた第6次マンションブームの真っ只中だった。バブル経済崩壊後の長期にわたる地価下落により、住まいの都心回帰現象が起こり2005年まで毎年8万戸前後のマンションが売り出されていた。

代表取締役社長 島田和一

「デベロッパーとしてはもちろんいい時代だったとも言えますが、さすがに供給8万戸時代があれだけ長く続いていると、このままであるわけがないだろう、という小さな疑問が湧いてきました。単に大量に供給して利益を追求するのではなく、社会的責任を持つ企業としてより進化しなければならないのではないかと。その危機感が確信に変わったのが、2005年に起こったマンションの耐震偽装問題です。今思えばこれが業界に向けた一つの警鐘だったのでしょう。」(島田氏)

それを機に企業の社会的責任の大きさを強く感じたという。

「そこから3年間、考えに考えた結果、2008年に『幸せを考える。幸せをつくる。』という企業ビジョンを発表しました。私たちが提供している住まいは、生命を維持する最も大切な場です。人の暮らしと幸せを誰よりも真剣に考えたい、そしてすべての人が安心して暮らせる住まいと街をつくりたいという思いをあらためて表明しました。」

時を同じくし、CSRも意識的に強化。「価値あるライフスタイルの創造」「高品質で快適な空間の提供」「環境・文化の醸成」「コミュニティの形成」の4軸をつくり、上場企業としての責任をより強化していった。

「住宅を供給する会社ですから、やはり住宅の供給を通した社会貢献が基本になります。たとえば当社グループが力を入れている太陽光発電システム搭載マンションは、その代表例です。再生可能エネルギーであることも重要です。また、住宅の供給エリアが全国に広がってきているので、地域とのつながりを軸にした地域貢献にも力を入れています。」

次ページ地域貢献の施策をすることで「何」が生まれるのか?
お問い合わせ
タカラレーベン