IR世界大手「ボクシング村田」を支援する理由 スポーツを通して日本に「感動」を届ける真意

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ボクシングの聖地と呼ばれるラスベガス。中でも“メガマッチ”と呼ばれる世紀の対戦の舞台として名高いのが「MGMグランド・ガーデン・アリーナ」だ。会場を所有するのは、ラスベガスで大規模な統合型リゾートを展開するMGMリゾーツ・インターナショナル。世界最高峰のエンターテインメントを提供する同社が今、熱い視線を注ぐのが日本だ。2018年4月には、日本のボクサー村田諒太選手のスポンサーに名乗りを挙げた。世界のエンターテインメント企業がなぜ今、日本のアスリートのバックアップに力を注ぐのか。先日のWBAミドル級タイトルマッチ直前に行われた、村田選手とビル・ホーンバックル社長との対談。両氏のボクシング、そして今回の試合への想いを聞いた。

ボクサーにとってラスベガスはあこがれの聖地

――世界の統合型リゾートを代表するMGMリゾーツが、なぜ村田諒太選手のスポンサーとして名乗りを挙げられたのでしょうか。

ビル:それには統合型リゾート(IR)というものの前提を少しお話しましょう。日本ではまだ統合型リゾートというものの認知度が低いかと思いますが、私たちが提供したいのは世界で最上級のエンターテインメントです。

ビル・ホーンバックル
MGMリゾーツ・インターナショナル社長/米国ネバダ大学ラスベガス校でホテル経営学の理学博士号を取得。MGMリゾーツ・インターナショナルの社長として、同社の建築、デザイン、開発の指揮を執り、世界的な事業展開を推進。また、同社のエンターテインメント部門を監督する。生誕地は日本・東京であり、日本MGMリゾーツの会長も務める。

MGMリゾーツは世界有数のエンターテインメント企業として、最上級のホテルに「シルク・ドゥ・ソレイユ」に代表されるような最先端のショーや一流アーティストのコンサート、世界最高峰のスポーツイベントなどを統合型リゾートの施設内で開催し、訪れる皆様に感動をお届けしています。

特にスポーツをエンターテインメントの一つとして位置づけ、世界中から優秀なファイターを集めています。その中で日本に目を向けたときに、村田諒太選手という一流のアスリートを見いだし、ぜひスポンサーになりたいと考えたのです。

村田:ボクサーにとってラスベガスはあこがれの聖地です。僕のアイドルはプエルトリコのフェリックス・トリニダード選手で、彼がラスベガスにあるMGMグループの所有するマンダレイ・ベイのアリーナで戦う姿を見て、いつかこの地に立ちたいとあこがれていました。今回、同じMGMグループのラスベガスにあるパークシアターで試合ができる環境をいただけたことは本当に光栄です。

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