そのためのキーツールが、ネットで予約も変更もでき、1年中会員価格が適用されるなどの特典が詰まった二つの「東海道新幹線ネット予約&IC乗車サービス」、 エクスプレス予約とプラスEX。
サービスの中身を知るほどに、使い勝手のよさが腹に落ちて、周到なニーズの把握に基づく商品開発が行われたことが伝わってくる。
と同時に、「東京―大阪の大動脈輸送を支える鉄道会社だからJR東海を選んだ」竹内たちの、東海道新幹線ならではのすばらしさを存分に味わい尽くしてもらいたいという熱い想いもまた、はっきりと伝わってくるのである。
総合職で入社した竹内は、新幹線運転士の国家資格を取得し営業運転を経験。
つねに鍛え続けたからこそ実現した
東海道新幹線ならではのクオリティ
JR東海が東京―大阪の大動脈輸送を支える鉄道会社であることは、総合職事務系の育成プログラムを見てもわかる。東海道新幹線の車掌と運転士の実務が含まれるのだ。社歴が18年目になる竹内も入社後、新幹線運転士の国家資格を取得し、営業運転を経験している。
そのように、東京―大阪の大動脈輸送を支えるという企業としての軸が揺るぎないから、東海道新幹線はつねに磨き上げられ続ける。1987年に旧国鉄が分割民営化され、東海旅客鉄道株式会社として発足したときに、新幹線システムを筋肉質に鍛え上げる壮大な取り組みもまたスタートを切ったのである。
「とはいえ、鉄道業は巨大な装置産業です。すぐに結果がついてくるものではありません」。竹内は語る。「長期的な視野で計画を立て、つねに鍛え続けてきました。そうした取り組みが結実した大きな節目が、2003年の品川駅開業です。これを機に、全列車時速270キロメートル化をはじめとする現在の新幹線システムの骨格が構築されたのです」。
その後も、JR東海は質を高める取り組みを瞬時も休めなかった。車両を見ても、時速270キロメートル化を実現した300系に安住することなく700系へ、N700系へ、そして現在ではN700Aへと積極的に更新を進めてきている。JR東海は新幹線システムを、進化を止めないシステムにした。「東海道新幹線ならではのすばらしさは、つねに鍛え続けることで形成されました。開業以来、乗車中のお客様の死傷事故ゼロの実績に裏付けられた安全性、運行1列車当たり平均遅延時分0.5分という正確さ、1日323本以上という列車本数、そして1日およそ40万人のお客様のご利用を実現する大量輸送・・・東海道新幹線以外に、こうしたクオリティを提供している高速鉄道はありません。東海道新幹線ならではのすばらしさを、ビジネスユースのお客様の利益につなげるためにはどうすればよいか。そうした問いかけから生まれたサービスが、エクスプレス予約(EX予約)・プラスEXなのです」。
その場にいながら、
次の列車の座席の予約・変更ができる
EX予約・プラスEXは、新幹線システムとビジネスユーザーの仲立ちをするサービスである。その設計が的を射ているほどに、両者は一体化して、つねに鍛え続けてきた新幹線システム本来のすばらしさがフルに引き出される。的の真ん中を射抜くために、ビジネスユーザーが何を求めているのかが徹底して探られた。
「ビジネスユースのお客様は駅の窓口に並んできっぷを買う時間が惜しいし、会議が長引いたからといって、中座して乗る列車の変更をしに駅へ行くわけにはいきません。そこから、駅に行かなくてもネットを使って列車の予約と変更ができることをサービスの柱に据えました」。
それはまた、新幹線システムの最大の特長の一つを、生かすことにつながった。
「現在、混雑時間帯では1時間に最大10本の『のぞみ』が運行しています。たとえれば、都心の地下鉄並みの頻度なのです。少ない操作で、簡単かつ短時間に予約・変更ができれば、この圧倒的な列車本数の多さをフルに活用できるようになります。その場で携帯やパソコンを使って予約ができるのはもちろん、予約変更もシンプルかつ短時間でできるため、一本前の列車やすぐ次の列車の座席に何度でも無料で変更することも可能です。このサービスにより、トータルの旅行時間の短縮という利益をもご提供できるようになりました」。
EX予約・プラスEXはIC乗車サービスに対応している。予約さえしておけば、駅できっぷを受け取ることなく、会員になると発行されるICカードを改札機にタッチするだけで、スムーズにホームへ向かうことができる。変更も変更前の列車の発車直前、かつ変更後の列車の出発6分前までであれば、手数料がかからずに何度でもできる。列車を選択する自由度と可処分時間の拡大はすこぶる大きい。さまざまなシーンで、これまであきらめていたことができるようになる。
「たとえば、出張先での仕事の打ち上げで乾杯ということになり、盛り上がって、もう少しという状況になっても、その場で列車の変更ができます。仕事以外でも、久々に旧友に会う、遠距離恋愛の恋人と会う・・・もう少しその場にいたいという状況はさまざまにあるはずです。また、私も経験がありますが、駅の窓口に並ばずに次の列車に乗れば、子供がまだ起きている時間に間に合い、自宅で顔を合わせることができるかもしれません。EX予約・プラスEXはお客様それぞれのプライベートな場面をもサポートできるサービスであると、私は考えています」。
EX予約とプラスEX
年末年始、GW、お盆の区別なく
1年中会員価格が適用
ほかにも、EX予約・プラスEXにはさまざまなメリットがある。すでに会員になっている方の中には、1年中会員価格が適用されるからという声も多いかもしれない。EX予約の場合、東京―新大阪間の「のぞみ」の普通車指定席の運賃は、通常期1万4050円が1万3000円に。これが年末年始、ゴールデンウイーク、お盆にかかわらず適用される。
「予約画面のシートマップで空席を確認して、号車や座席番号を指定できるのも魅力ではないでしょうか。コンセントを使える座席を選び、パソコンで仕事をすることもできます。また、EX予約なら、ポイントを貯めてグリーン車を使うことができる『グリーンプログラム』も用意しています。たとえば、東京―新大阪間を6往復すると1回、普通車の価格で『のぞみ』のグリーン席でゆったりと移動することができるわけです」。
竹内は、EX予約・プラスEXもまた、新幹線システムと同様、つねに進化していると説く。
「EX予約を開始したのは01年です。このときは、まだ駅の専用端末できっぷを受け取る方式で、ご利用も東海道新幹線区間のみでした。それが5年後、山陽新幹線区間にも延伸しました。さらに、その2年後には、いよいよICカードを改札機にタッチするだけのIC乗車サービス、EX-ICが東海道新幹線区間で開始。そして、翌年の09年には山陽新幹線区間や法人向けにもEX-ICサービスを広げました」。
昨年秋にサービスを開始したプラスEXについても、つねに磨き続ける例証と言えるだろう。
「EX予約の会員になるためには『JR東海エクスプレス・カード』等へ入会していただく必要があります。今お持ちのクレジットカードで簡単予約などのサービスを使いたいというお客様のために、新たにプラスEXを開発しました。これにより、普段お使いになっているカードのポイントを新幹線利用でも貯めることができますし、クレジットカードを複数枚お持ちになる必要もなくなります」。
さすが、つねに鍛え続けることが文化となっている鉄道会社、JR東海のサービスである。