大学生活のすべてを通して主体性を醸成し、
次代を生き抜く「自己成長力」を高める。
【学生の人間的資質と可能性を伸ばすキャリア形成・就職支援】
龍谷大学
教育の質保証や就業力の育成、
大学が担う社会的役割とは
雇用情勢の悪化や人材の質低下に対する懸念を背景に、文部科学省は平成23年度の大学設置基準改正で「就業力の育成」を大学に義務付けた。就業力とは「学生が卒業後自らの素質を向上させ、社会的・職業的自立を図るために必要な能力」を指す。今後、大学は専門分野に関する知識・技能の教授とともに、社会的・職業的自立に必要な資質能力の育成にも重きを置く必要がある。教育課程を通じた人材育成と社会への質保証、多様なニーズに対応した就職支援など大学が担う役割は一層大きくなってきている。
キャリア教育の面からも
自律的・主体的な学生を育成する龍谷大学
現代のキャリア教育では、就職するための力ではなく社会人として必要となる「社会人基礎力」と高い成長意欲に基づく「主体的に行動できる力」の育成が課題になっている。龍谷大学は新たな社会的・時代的要請に応える大学を目指すべく策定した「第5次長期計画」の中で、「自律的・主体的な学生の育成」を掲げており、正課に加えキャリア教育の面からも、さまざまな施策に取り組んでいる。キャリアセンターの改修計画もそのひとつで、学生・教職員・卒業生らが自由に交流できる多目的スペースを新設する。ここでは、学生が進路に関するテーマで自発的に勉強会を企画したり、教員やキャリアカウンセラー、卒業生、就職活動を経験した上級生と意見を交わしながら学生自身の考え方を深めるといった活用方法が想定されている。大学が指導するのではなく、学生とともに考え、学生の主体的な行動を後押しするというスタンスだ。ゼミを担当する教員がキャリアセンターの資料やデータを活用してキャリア形成の授業を行うなど、日々の教育と連携した支援も可能になるという。また、外から室内の活動の様子が一目で分かるように建物を「見える化」し、大学全体の活性化を図る。就職支援のためだけの場所ではなく、大学生活を通して自律性・主体性を育む場所に生まれ変わろうとしている。