立命館が担うスポーツビジネス「変化の3年」 ゴールデン・スポーツイヤーズが来年始まる

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今や100兆円を超えるといわれる世界のスポーツビジネス関連市場。日本でも、政府が2025年までに市場規模を15.2兆円まで拡大することを目標としており、成長産業化しつつあるマーケットのひとつだ。一方で、「スポーツビジネスに興味はあるが、どのように自らのビジネスとひも付ければいいのかわからない」と戸惑っている企業やビジネスパーソンも多い。それらの受け皿として11月から東京で開講されるのが、立命館アカデミックセンターの「Beyond Sports Initiative フロンティアメイカー育成講座」だ。

閉塞感を打破できる人材を育成

なぜ立命館アカデミックセンターがスポーツを切り口とした社会人講座を開講するのか。コーディネーターを務める同大学スポーツ健康科学部教授の長積仁氏は、背景を次のように説明する。

立命館大学
スポーツ健康科学部
教授・副学部長
長積仁

「日本のスポーツビジネスの市場規模は2012年時点で約5.5兆円。アメリカは50兆円で、政府が目指すのは15.2兆円となります。かなり成長の余地が残されているように見えますが、既存の枠組みをそのまま膨らませて、そこまで市場を成長させるのは無理があります。そのため、スポーツビジネスに携わっている人だけでなく、まったくスポーツに関係のない民間企業や行政から新たな事業創造ができる人材を育成していく必要があると考えました」

タイミングとしてはこれ以上ないほどいい。来年からの3年間は「ゴールデン・スポーツイヤーズ」ともいわれ、ラグビーワールドカップ、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会、関西ワールドマスターズゲームズと世界的なスポーツイベントが相次いで日本で開催されるためだ。日本全体で、スポーツへの注目が高まることは間違いない。

ただ、近年の日本のスポーツ界を俯瞰すると、あまり思わしくないニュースも多い。前述した世界的スポーツイベントでさえ、現状では国民が一致団結しているとは言いがたい。期待が高まりつつも、閉塞感が漂う雰囲気がスポーツ業界で見え隠れしている。

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