ウォルマート日本トップ、西友売却を否定 店舗改装、新商品投入など投資を続けている

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今回の提携に合わせて、千葉県柏市にある商品配送センターについてもさらに機能を強化すべく投資を行いました。ネットスーパー事業には未開拓のお客様、ニーズがたくさん眠っています。しっかりとサービスを拡大して適切にネットスーパーの魅力をアピールしていけば、新たなお客様にご利用いただける余地も大きいと考えています。また、今後は配送拠点の数も増やし事業を拡大していきます。

ネットスーパーは、将来にわたり大きな成長が期待できる分野です。私たちの強みである「食品・日用品がいつでも安い」を実現すれば、店舗に加えて、ネットスーパーでもマーケットのリーダーになれると自信を持っています。

世界各地で蓄積したノウハウを日本に

―― グローバルで見た時に、ウォルマートは日本市場をどのようにとらえているのでしょうか。​

スレープ これだけのマーケットの規模があり、まだ成長の可能性が高いという意味でも非常に重要ですが、さらに日本国内だけではなく、アジア各国に対しても、日本のマーケットの影響というのは大きいと考えています。

私たちは、越境ECビジネスにも取り組んでおり、現在、日本の商品を中国に輸出しています。日本の商品は品質がよく、世界の各地にファンが多いので、今後、ウォルマートの他国において、新たなビジネスの柱になると考えています。

東大宮店に導入された「スマホ de レジ」。スマートフォンを利用することで、レジにかかる時間を短縮する狙いだ

一方で、ウォルマートが世界のマーケットで培ったノウハウを日本に導入するという取り組みも進めています。たとえば、利便性の高いテクノロジーもその一つです。先ほどご紹介した東大宮店では、西友初となるスマートフォン専用アプリを利用したレジ精算システム「スマホ de レジ」を本格導入します。これは、ウォルマートが米国で導入している技術を活用したもので、お客様自身がスマートフォンを使ってお買い物商品をスキャンし、専用レジで精算できるというものです。レジ回りでは、入店から買い終わりまでの時間を短縮できるよう、お客様の買いやすい導線を工夫しているほか、セルフレジ「すぐレジ」の導入なども進めています。

このほか、物流システム、在庫管理、空調管理など、お客様からは見えない部分にもウォルマートが世界各地で蓄積したノウハウを導入しています。これらにより削減できたコストを価格の引き下げという形で還元するのが私たちのビジネスモデルです。

―― それらのノウハウを生かして、今後も日本でのビジネスを継続していくと。

スレープ そのとおりです。そのために投資を続けていきます。長期的に日本において事業を進めていく、邁進していくという姿勢に変わりはありません。お客様、お取引先様、それから社員に対してもしっかりとメッセージを発信し続けていきます。これからも長年にわたって日本市場にコミットし続けていくことに何ら変わりはありません。

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