酸っぱくないヨーグルトが大腸にいい理由 ビフィズス菌の大敵は「酸=酸っぱさ」

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さらに、容器における工夫もある。ヨーグルトの容器というと紙製であることが少なくないが、「ビヒダス」ではプラスチック製のカップを採用している。しかも、ただのプラスチックではない。

「ありふれたプラスチック容器のように見えますが、実は8層構造になっていて、その中の1層に酸素を遮断する特殊な素材が使われています※1。この容器の開発により、ビフィズス菌をより元気なままお客さまのもとに届けられるようになりました」(井上氏)

フルーツヨーグルトの意外な事実

もう一つ、あまり知られていないが、ビフィズス菌を守るための斬新な技術がある。それには「フルーツヨーグルト」が大きく関係している。

「酸に弱いというビフィズス菌の性質上、以前はフルーツタイプのビフィズス菌入りヨーグルトというのは存在しませんでした。フルーツの酸でビフィズス菌が大きく減ってしまうからです。一時期はフルーツソースを容器の下部に分離したタイプもご提供していましたが、やはり混ざっているものがいいだろうということで、新たな技法を開発しました。それはヨーグルトの中に、特別な乳酸菌を加えるという方法です。

その乳酸菌には、ヨーグルトの中の酸素を減らす働きに加え、ビフィズス菌のエサとなるアミノ酸を産出するというふたつの重要な働きがあります。これにより、フルーツが混ざった状態で、かつビフィズス菌が生きたままのヨーグルトをご提供できるようになりました」(井上氏)

こうして2008年に、従来は存在しなかったビフィズス菌入りフルーツヨーグルトが発売されたのだ。今ではすっかりおなじみとなった「ビヒダス フルーツヨーグルト」だが、前述のイノベーションなしには発売されることはなかっただろう。この「ビヒダス フルーツヨーグルト」によってビヒダスの知名度はさらに上がり、ブランド力の向上にもつながったという。

われわれの先祖は、納豆もみそも漬物も、保存がきくうえに「おいしかった」からこそ数千年※2も食べ続けてきた。そして、現代の日本には、「ビヒダス」という、整腸作用が認められ、酸っぱくないヨーグルトがある。歴史に照らし合わせれば、これもまた、時代を超えるロングセラーになりそうだ。

※1 プレーンヨーグルト400gのみ ※2 諸説あり

「ヨーグルトを『菌』の比較で選ぶべき理由」はこちら