健全かつ持続可能な企業経営の本質ESG

「社会課題の解決」に注がれる、熱い視線

特別講演(ESG経営)
丸井グループの共創サステナビリティ経営

青井 浩氏/丸井グループ 代表取締役社長

丸井グループの青井浩氏は、ESG経営について、情報開示、取り組み、企業文化の三層構造で話した。情報開示については、2016年にESG推進部を設置し、情報開示を強化。2017年、世界的な社会的責任投資株式指数「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のアジア・パシフィック地域銘柄に選定されるなど、外部格付機関の評価も改善した。また、障がい者やLGBTの人たちを含む顧客のインクルージョンを考えた店舗づくり、女性管理職を増やすための意識改革、健康経営の価値をデータで可視化する取り組みを進め、健康経営銘柄、なでしこ銘柄にも選定され、株価上昇につなげた。これらの取り組みは公募に応えた若手社員中心のプロジェクトで推進。「社員一人ひとりが、自ら考えて行動する主体的、創造的な企業文化がESGの要諦」と語った。

ESG投資
ESG投資の実践
欧州でESG投資が普及した理由

高橋 庸介氏/コムジェスト・アセットマネジメント 代表取締役

株式への長期投資で公的年金、大手企業年金の運用を手掛けるコムジェスト・アセットマネジメントの高橋庸介氏は「ESGは短期テーマではなく、投資プロセスのコアになっている」と強調した。同社は、5期先までの一株当たり利益を予想し、二ケタ成長持続が見込まれる企業に長期投資する。投資ユニバース(組み入れ候補銘柄の母集団)追加の際にESGに対する企業の取り組みを分析、さらにポートフォリオ追加の際にも、より詳細な調査でESGのクオリティレベルを決め、株価の理論値に反映させて投資判断をしている。ポートフォリオ組み入れ後も、投資先企業と対話してESGレベルの向上のためのエンゲージメントを実施。「長期の株価を予想する上で、現時点の財務情報の影響は限られる。ESGへの経営陣の考え方や取り組みは、将来の財務に反映されるという意味で『未財務情報』と呼んでいる」と、長期投資におけるESGの重要性を強調した。

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