「なんかダサい…」違和感を生むスーツとは? 脇から向こうが見えないスーツはアウト!

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「ジャケットのサイジングの指標となるのが、立ち上がって腕を両側へ下ろした時に、正面から見て脇腹にすき間があるかどうかです。まずは、ジャケットを着て、ボタンを一つ留めてください。この状態でジャケットが体にフィットしている場合は”くびれ”が生まれ、腕と脇腹の間から向こう側が見えます。逆にすき間がなく向こう側が見えない場合はオーバーサイズと言えます」(粟竹氏)

パンツの場合も、丈が長すぎてダボついていると途端にだらしない印象になる。パンツ丈の長さは、ハーフクッション(裾が靴の甲に少し触れるくらい)かノークッション(裾が靴の甲にギリギリ触れないくらい)を目指すのがいいと言う。

(写真上)脇から向こうが見えないスーツは「あるある」だがNG。くびれのあるスーツだと急に洗練されて見える。(写真下)ゆったりしたパンツはダボダボの印象を与えてしまう。甲に触れないぐらいがオススメ。ただ、短くしすぎて「つんつるてん」にならないように

また、スーツには特有の”セオリー”がある。これを外した着こなしも、違和感を生む。

「袖の長さに関しては、長すぎて下のシャツが見えないのも、逆に短すぎて下のシャツが見えすぎるのもNGです。シャツが1~1.5センチほど見えている長さが理想となります。同様に、襟元を後ろから見た時にもシャツが少し見えているのが正しい着こなしです。

ジャケットの着丈も同じく、長すぎても短すぎても全体のバランスがおかしくなります。理想はお尻が完全に隠れてしまわずに、少しだけ見えるくらいの長さです。

ジャケットのウエストに関しては、ベント(ジャケットの裾の切れ目)がサイジングの一つの指標となります。立った時にベントが開いている場合は身幅が細すぎと言え、ベントがちょうど閉まるくらいが理想のフィット感です」(粟竹氏)

(写真上)ガッシリした下半身に合わせたスーツを買うと、ジャケットがゆるゆるで肩に妙なシワができることも。シワなく、キレイなラインを目指したい。(写真下)サイズが小さいジャケットだと、ベントが開いてしまう。本来のベントは、右のように閉じているもの

オーダーなら”体型のギャップ”が埋まる

では、こうした「ダサい着こなし」から抜け出すにはどうすればいいか。その解消法の一つが「オーダースーツ」だ。

まず、オーダースーツは大別すると「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」の3種類に分けられる。パターンオーダーは、既製品をベースに身幅、袖丈、着丈などの寸法を調整できる簡略的なオーダースーツだ。イージーオーダーは、数ある型紙パターンの中から体型に一番近いものをセレクトし、各部の長さを調整し、さらには体型の癖に合わせて補正を入れられる。そしてフルオーダーは文字通り、自分の体型サイズに合わせたスーツを一から作る。

いずれにも共通するのが、ジャケットとパンツのサイズを上下で変えられること。実はサイジングの面ではこれが非常に大きい。冒頭で解説したように、多くのビジネスパーソンは上半身と下半身のサイズ感にギャップがあるからだ。

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