武蔵野大学 有明で新学部が動き出す

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武蔵野大学が目指す強くて新しい大学像

武蔵野大学 学長
寺崎 修

― シンポジウムは大変な盛況で、2時間があっという間に過ぎました。

寺崎 はい。法学や経済学、あるいはビジネスの最前線で活躍されている方々が一堂に会し、たくさんの示唆を与えることができたと自負しています。パネリストの多くは本学とご縁のある方で、あれだけのそうそうたる顔ぶれに集まっていただけたところに、武蔵野大学の底力が現れていたのではないでしょうか。しかも、シンポジウムの企画から運営まで、すべて自前で行いました。

― 新たな学部をつくり、定員を増やす施策から、武蔵野大学の強さの一端をうかがえます。

寺崎 本学は15年前まで単科の女子大学でした。しかしそこから組織や制度を改革し、グローバル・コミュニケーション学部をはじめとする個性的な学部も新設してきました。改革の過程は決して平坦な道のりではありませんでしたが、教職員の意識も変わり、一つひとつの努力が成果につながっていると実感しています。たとえば、薬学部や看護学部では100%近い国家試験合格率を達成しています。学部を新設する時は4年後に大学院も開設するという前提で取り組んでいますし、並行して研究所も設置してきました。今では学部、大学院、研究所というトライアングルによって教育と研究の質を向上させることができるようになっています。

― 法学部と経済学部はいわば総合大学の本丸的な存在であり、競争も激しくなると予想されます。武蔵野大学らしさをどのように発揮されていくのでしょうか。

寺崎 両学部とも、ビジネスの最前線で役立つ力を育てることを主眼にします。たとえば法学部は従来の司法試験重視ではなく、社会生活の中で最も必要な民法主体のカリキュラムを編成します。法学部といっても卒業生の8~9割はビジネスの世界に進むのが現実です。そうした中で六法を重視し、司法試験の合格を目指すことばかりに懸命な法学部を、社会は望んでいるでしょうか。経済学部も同じですが、本学では社会に出て実務で強さを発揮できる人材を育てます。そのため税理士などの資格講座も重視します。

― そうした意味では、臨海副都心・有明という立地もアドバンテージになりそうですね。

寺崎 周辺には多くの企業がありますから、ビジネスの生き生きとした動きがよく見えます。この立地を生かしてインターンシップやエクスターンシップも積極的に展開していきたいと考えていますし、ビジネスの最前線で活躍されている方を講師に招いたセミナーや特別講義なども開催する計画です。国内ばかりではなく、世界中の人が集う臨海副都心・有明にある唯一の総合大学として、武蔵野大学ならではの教育、研究を展開できると、今から期待しています。