武蔵野大学 有明で新学部が動き出す
新学部に共通したコンセプトは「ビジネスの最前線で活躍できる実践力を身につけた人材の育成」。
10月2日には、新学部開設記念シンポジウムも開かれた。
総合大学として新たな道を歩みだす武蔵野大学は、何を目指すのか。
そうそうたる顔ぶれがそろったシンポジウムでの議論と、寺崎修学長の話を聞いていくうちに、武蔵野大学が目指す、強い大学の姿が浮かび上がってきた。

武蔵野大学・有明キャンパスの大教室は熱気にあふれていた。約500席用意された座席はほぼすべてが埋まり、会場の一角には追加の座席も急遽設けられた。

武蔵野大学副学長 政治経済学部長
シンポジウムの冒頭、寺崎修学長が挨拶した後、中村孝文副学長が「司法試験合格を目的に掲げるのではなく、原点に返って法学部教育のあり方を問い直すべきではないか」と「日本の未来を語る」の口火を切った。
法学部教育の価値を根本から問い直す

前高知県知事、
武蔵野大学客員教授
橋本大二郎氏は、知事として高知県庁を見渡した時、職員が画一的な仕事をしている印象を受けたと指摘。「横並び意識では、激しい環境の変化に対応できない。企業であれ自治体であれ、限られた財源で最大の成果を上げるためには、経営感覚が不可欠」と、公務員を目指す学生にメッセージを送った。また、現在、武蔵野大学で新聞記事を活用した講義を行っていると披露。一つの記事からさまざまなテーマに話が展開でき、法律や政治などを深く考えるきっかけづくりになるとし、「身近な話題から物事を深く探求していくような気づきを与える教育によって新しい基礎が身に付き、社会に貢献できる人材が育つのではないか」と結んだ。