「中高生×スマホ×夏休み」から湧き出す不安 トラブルになる前に子どもとルールづくりを

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ちょうど同じ頃、リビングにいたこのみの母・未久のスマホに着信があった。景子の母親からだった。そして、このみのトラブルについて知らされた。

未久は「まさか自分の娘が……」と驚くものの、リスクに目をつぶっていたことを反省せずにはいられなかった。何の情報も与えず、ルールも決めずにスマホを渡してしまった。しかも、娘の異変に気づき、知らせてくれたのは、危険視していた景子だったのだ。

未久は電話を切ると、すぐにこのみの部屋へ向かった。

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子どもは自分で解決しようとする

総務省の「インターネットトラブル事例集」によれば、中高生が普段利用しているコミュニティサイトからトラブルに巻き込まれる事例は後を絶たず、自撮り被害に遭った子どもの数が年々増加しているだけでなく、ワンクリック詐欺や脅迫のほか、直接会った相手から売春を斡旋されるケースやストーカー被害なども報告されている。

子どもは、親にバレたくないという心理から、親に相談せず、小遣いで請求された金額を払ってしまうケースも多い。だからこそ、スマホを買い与える際には、使う目的やリスク、利用ルールについて子どもとしっかり話し合い、親子で相談できる環境をつくることが大切だ。

今回の話のように「知らない人とメッセージのやり取りをしない」「下着や裸の写真を送ったりしない」「個人情報が特定されそうな自宅や学校からの情報発信はしない」といったSNS利用に関するルールはもちろん、SNSに登録する際は、設定を子どもと一緒に行い、保護者も閲覧できるようにするといった工夫も必要だろう。

スマホ依存を高めないためには「夜間は自分の部屋にスマホを持ち込まない」「勉強中はスマホを親に預ける」といった時間や場所に関する取り決めも有効だ。また「アプリはダウンロードする前に相談する」「ゲームやスタンプの課金の上限を決める」というような、目的に応じたケースも考えておきたい。こうしたルールは、子どもの成長に合わせて見直すなど、その都度話し合うことで、子どもにリテラシーが身に付いていく。

また、話し合いやルールづくりでカバーしきれないようなトラブルについては、スマホ用セキュリティアプリを導入すると安心だ。たとえば、偽サイトやフィッシングサイトは大人でさえ見分けのつかないことが多いが、トレンドマイクロのウイルスバスター モバイルは、ウイルス、スパイウェア、不正アプリの配布元など危険サイトへのアクセスを未然に防いだり、SNSのトーク上で共有された危険サイトにも警告を促してくれたりする。

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間一髪、裸の写真を送らずに済んだこのみも、スマホの使用ルールを母の未久と決めてからは、健全なスマホライフを送るようになった。また、ウイルスバスター モバイルを導入することで、セキュリティ上の安心感も増している。

ただ、その一方で、このみは今でも男の子とのメッセージは毎日続けている。というのも、気落ちしたこのみを景子が夏祭りに誘ってくれ、その時に景子のクラスメートの男の子を紹介してもらったのだ。未久も、顔の見える相手ならそれだけでも安心と思いながらも、「やっぱり景子と付き合っていいのかしら」と考えてしまうのだった。

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