今すぐできる「睡眠負債」解消のコツとは? 「脳を休める」が質の高い睡眠のカギだった

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続く枝川氏によるセミナーでは「ストレスがたまらない脳を作る 24時間のデザインの重要性」について、これを読み解く四つのトークテーマに従って進行した。

心地よく揺らぐLEDキャンドルや、アロマがたかれた空間でリラックスし仮眠を取る参加者。体験に使用されたマットレス(K18<ケイティーン>・「3Dブロック」・「ラテックス360」・「スリープオアシス」・「スリープマジック」ほか)

脳のリソースを有効活用するための睡眠

脳科学者・早稲田大学教授
枝川義邦

第一のトークテーマは「脳科学者から見た働き方・休み方改革」。脳が最大のパフォーマンスを発揮するのは、起床後12~13時間が限度である。限りある脳のリソースを有効活用するためには睡眠が重要なカギを握っているので、働き方改革で生まれるゆとり時間を、少しでもいいから眠りに充て、睡眠負債を返すようにしてほしいと呼びかけた。

第二は「脳科学的に効率を向上させる方法」。脳は量=長時間労働に耐えられないので、質の向上で結果を残すことが効率的といえる。そのためには、たとえば電話やメールの受信、悩み事などで脳のリソースを無用に消費させず、集中力を阻害する要因をできるだけ取り除く工夫をすると良いとの提案があった。

第三は「勤務時間外の生活の質を上げる方法」。実は夜の睡眠の質は、朝起きたときから影響を受けているので、目覚めたら太陽の光を浴び、動物性たんぱく質を含んだ朝食を取るなど、1日24時間単位で生活をデザインすることが大事である。お昼休みなどに10~15分の仮眠を取り、脳をリフレッシュさせることが有効だと説いた。

第四は「睡眠の質の悪さがストレス体質を呼び起こしている」。睡眠が十分に取れていない人はメンタルに不調を来す可能性が高い。ストレス耐性をつけるためには、人間が生きるために重要な約3時間の睡眠を確保するだけでなく、よりよく生きるための睡眠を3~4時間、合計6~7時間は取ってほしいと訴えた。また、睡眠の質を高めるためには、眠る前に五感をリラックスさせること。触覚、つまり皮膚から入ってくる情報も重要なので、肌に触れる寝具も工夫すると良いだろう、と締めくくった。

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