外国人の方が「日本の魅力」を知っている?! 知ればいつもの当たり前が「格別」に変わる

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日本を訪れる外国人観光客は過去最高を更新
最近、日本を訪れる外国人に対して「日本の好きなところ」を尋ねる企画が人気を博している。京都、富士山、すし、温泉、アニメなど日本ならではの項目が並ぶ一方で、私たち日本人にとって当たり前のものが、意外にも外国人の目に止まることがあったりして面白い。驚きとともに、その価値にあらためて気づかされることも多いが、そこには、日本らしい丁寧なものづくりが息づいている。

丁寧なものづくりが日常生活に垣間見える

2017年、日本を訪れる外国人の数は2869万1000人と過去最高を更新(日本政府観光局調べ)。それに伴い、外国人観光客をなんとか呼び込もうと自治体、企業、店などが力を入れる中、彼らに人気のモノやコトに高い注目が集まっている。外国人観光客の情報に詳しく、観光庁「『楽しい国 日本』の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議」委員などを務めるタイムアウト東京代表取締役の伏谷博之氏は次のように話す。

「外国人観光客にとって、日本は欧米だけでなく、ほかのアジアの国々の都市と比べても雰囲気がまったく異なり、違う世界に来たように感じるそうです。そんな日本に来て、日本人にとってはありふれていて当たり前のものに、彼らが興味を抱くことがあります」

タイムアウト
代表取締役
伏谷博之

その一つに、日本のモノやコトの「丁寧さ」があるという。「丁寧とは、『注意深くすること』という意味です。さまざまなものに注意を払った日本の丁寧なものづくりは、外国人の興味関心を引いています。

日本を訪れた外国人による滞在記は多くありますが、その中に大森貝塚を発見したことで有名なアメリカの動物学・生理物学者エドワード・S・モースがいます。彼は、日本に数カ月滞在した外国人の多くが、日本人が生まれながらにして品性や道徳を持っていること、またそれが上流階級の人にとどまらず庶民も含めた特質であることに気づくと書いています。また庶民の紳士的な態度や生活が欧米の上流階級の振る舞いと相違ないという人までいたことを紹介しています。

現代の外国人観光客も、トップクラスの丁寧なものづくりが日本人のライフスタイルに昇華されて、日常生活の中で垣間見えることに感動しています。日本人にとってありふれたものが、外国人にとって格別なものに見える理由はそこにあるのではないでしょうか」(伏谷氏)。

プロセスに徹底的にこだわる丁寧なものづくり

日本の伝統や文化を語るのに欠かせないのが、職人の存在だ。その職人の手仕事、ワザも、高価な伝統工芸品にとどまることなく、たしかに日本人の日常に生きている。

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