ATM不要?レジで「現金引き出し」の利便性 支払いの際のキャッシュレス化も推進
唐突ですが、読者の皆さんはデビットカード持っていますか?
「自分は持ってない」と思ったあなた、きっと持っています。実は、日本国内の金融機関が発行しているほとんどのキャッシュカードが、そのままデビットカードとして使えるのです。
スーパーのレジで現金が引き出せる
銀行やコンビニのATM(現金自動預け払い機)から預金を引き出すことができるキャッシュカードには、もう一つの機能、即時決済サービス「J-Debit(ジェイデビット)」が備わっている。発行済みの約4.3億枚のキャッシュカードのほとんどがデビットカードとしての機能を持っているのだ。
2000年に運用開始となったJ-Debitとは、金融機関で発行されたキャッシュカードで買い物や食事代の支払いに利用できるサービスの名称。加盟店で買い物や飲食をして、その支払いの際にキャッシュカードを提示し、端末に暗証番号を入力すると、利用代金が金融機関の口座から即時に引き落とされて、数日後、買い物や飲食をした加盟店の口座に入金される仕組みだ。
さらに、J-Debitの新サービス「キャッシュアウトサービス」が2018年4月からスタートする。大手総合スーパーのイオンでも導入され、さらに利便性が高まりそうだ。
「現在、現金を引き出すときは、金融機関やコンビニなどのATMで引き出すことが一般的な方法ですが、近くのATMまで行くこと自体、手間がかかって面倒だと思う方もいます。しかも、ATMの数が少ない地方もあります。そこで、昨年4月の銀行法施行規則が改正されたことを機に、金融機関のキャッシュカードを使って、街中のスーパーなどのレジから現金を引き出すことができるようになりました。それが、『キャッシュアウトサービス』です」
こう説明するのは、日本電子決済推進機構の廣崎善啓氏。