嫉妬に狂った彼氏を最後に刺した彼女の弁解 互いの未熟さから修復不可能な関係に陥った

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法廷で証言台に立った被害者純一さんは、そのときの気持ちをこう述べています。

「A氏との関係を保ちつつ、僕のところに来たのかなと思った」

「元カレと連絡を取り続けるのが嫌だった」

また刺されたときの気持ちを問われると「(A氏と自分を天秤にかけられ)見捨てられたと思った」とも話しています。

今の恋人ではなく元彼を優先した行動が、怒りでの殺傷だと純一さん側は感じたのです。

世の男性たちは、この被害者である彼の気持ちを、どう感じるでしょうか。筆者は刺されたという事実を除けば、「なぜ純一さん側がそんなに元交際相手に嫉妬するのか」という点を強く感じました。

元彼は元彼であり、今好きなのは今の彼なのです。今の彼が一番だからこそ、元彼A氏の存在を告白したのだし、それを受け止めてほしかった。それを受け止められなかった男と、受け止めたうえで自分に向き合ってほしかった女。このズレが、悲劇の大きな要因の1つだったように思います。

増えるケンカの原因は浮気の心配から元彼への嫉妬へ

付き合って3カ月。ヒビの入った関係は、転げ落ちるように悪化していきます。

もともとは純一さん側と連絡がなかなか取れないことや、急な残業がケンカの原因だったものが、しだいにA氏とのことを話題にした口論になることが増え始めたのです。

そしてこの頃から彼女は「別れたい」と何度か打ち明けますが、純一さんはこれを拒否。話し合いは平行線をたどったまま、ケンカだけがエスカレートするようになります。この時期から、純一さんが彼女の携帯を奪おうとしたり、知子さんが威嚇のために包丁を持ち出したりすることも始まったといいます。

なぜここまでこじれているのに別れないのか。素朴な疑問が湧きますが、純一さんの主張としては、「ケンカの原因がA氏とのことにあったから、そこが解決されれば、やり直せると思った」と、まだ前向きな姿勢を崩していないのです。

しかし、彼女の考えとしては、すでに彼への愛情が消え失せ、別れたいという気持ちが勝っていたようです。

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