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新興国市場で戦う 企業の競争力強化とグローバル化を推進する経営管理の実践

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グローバル競争を勝ち抜くには、新興国市場での成否がカギを握る。なかでも今、注目されるのは、世界第4位の人口規模、ASEAN最大の市場を持つインドネシアだ。BRICsに次ぐ成長市場ともいわれるインドネシアで、競争優位を獲得するためのポイントは何か。名古屋と福岡で開催された「Growth Markets Management Forum インドネシア編」は両会場とも満員の盛況となり、インドネシアに対する注目度の高さを示した。
主催 東洋経済新報社
協賛 インフォアジャパン

基調講演
インドネシア 新興経済大国への道

日本インドネシア経済協会
会長 木下 一氏

木下氏は、インドネシアの魅力の一つとして石油、天然ガスをはじめ地熱エネルギーなどの天然資源が豊富なことに触れ、世界で3番目に広い排他的経済水域を持つことから未開発の海洋資源が埋蔵されている可能性を指摘。働く世代の割合が高い人口ボーナスの面からも、中・長期的に大きなポテンシャルがあるとした。続いて政治情勢などを解説した後、今後の将来性からいえば日本からの投資にはまだ大きなのりしろがあり幅広い分野でビジネスチャンスがあると述べた。具体的には、ジャカルタ以外にインドネシア第2の都市である東ジャワ州のスラバヤは物流の中心地であり、高い経済成長を誇る一方、土地、人件費などがジャカルタの2割安であることなどから新しい投資先として期待されていると紹介。フリーゾーンであるバタム島は通関の手続きなどが簡素で、シンガポールから部材を入れて加工し、再輸出する最適地だと語り、インドネシアを視察するなら、スラバヤとバタム島も忘れてはならないと力説した。

講演Ⅰ
インドネシアにおける事業活動上の留意点

三菱東京UFJ銀行 国際業務部部長
中村 英樹氏

ジャカルタは交通渋滞が深刻で、当地で仕事をするなら移動効率を考えた工夫が必要だとの話題から始めた中村氏は、次いでマクロ経済の現況を解説。中央銀行が利上げをしてもインフレ傾向に歯止めはかかっていないこと、また、懸念材料は経済成長に減速感があることで、消費の減速、外貨準備高の減少、国際収支の赤字という3点に注意していく必要があるとした。

一方、急激な賃金上昇については、インドネシアの労働者の賃金がこれまで抑制されてきたとして、賃金上昇は消費力上昇の過程であり、当地の企業はビジネスモデルの見直しを始めていると語った。そして来年、総選挙があることなどに触れた後、インドネシア最大の民族であるジャワ人の思考様式、封建主義的態度、宗教的態度を理解しておくことが、従業員や当局とのコミュニケーションを図るうえでも有効だと強調した。

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