「いくぜ、人生」を掲げる保険会社の狙い FWD富士生命、デジタルで保険を変革

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FWD富士生命は、今後日本の市場に合った形でデジタルテクノロジーを導入し、顧客の利便性や体験を向上させるソリューションを開発していく予定だ。

「人生を思いっきり楽しんでほしい」

日本では少子高齢化や人口減少に伴い、保険市場が今後大きく成長することは難しいといわれている。それに対して友野社長は、「確かに市場規模は急拡大しないかもしれません。ただし、保険に対するお客さまのニーズがありながらまだそれに応えることができていない例も数多くあります。その点では成長の余地はまだまだあるものと考えています」と答える。

たとえば、同社が2010年に発売したがん保険だ。従来のがん保険は、入院日数に対して給付金が支払われるものが一般的だったが、同商品は初めてがんと診断されたら、治療内容にかかわらずまとまった金額を受け取れる一時金タイプの保障を主契約とした。シンプルでわかりやすい設計が好評でヒット商品となった。同社では、現在でも後継商品として一時金給付タイプのがん保険を取り扱っており、好評を博している。

また、経営者・役員の死亡・高度障害状態だけでなく、働くことが困難になりうる要介護状態や特定の疾病などに備える生活障害型定期保険の開発にも取り組み、経営者保険のマーケットシェアを拡大した。

FWD富士生命ではプロモーション活動も他社と一線を画す。上記は同社で使用しているイメージ写真。「あえて既成概念やセオリーを踏み外して、保険業界に新風を吹き込みたい」(友野社長)

同社ではこのほか、知的障害を持つ子どもの親らを対象にした生命保険信託をみずほ信託銀行、代理店のジェイアイシーとともに開発している。信託できる保険金を従来の生命保険信託に比べ引き下げているのも特長だ。

「これらの商品同様に、2018年以降、特色ある商品を年間4商品開発する予定です。それにより2021年には、新契約年換算保険料(ANP)490億円を目指しています。お客さまや保険代理店の皆さまに寄り添い、日本の保険業界に新風を巻き起こす存在になりたいと考えています」

FWD富士生命のスローガンは「いくぜ、人生。」。これには「お客さまの心配事は当社が引き受けるので、お客さまには”今の人生を思いっきり楽しんでほしい”という思いが込められていて、FWDがグループ全体で打ち出している他社とは異なる各種ビジュアルイメージにもこの考え方が色濃く反映されています」(友野社長)という。

同社はFWDの他社とは異なる顧客視点やテクノロジーの活用を通じて、商品やサービスを進化させカスタマー・エクスペリエンスを向上することで、ビジネスをさらに加速させようとしている。

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