子どもの「スマホ依存症」を上手に防ぐ方法 無理に取り上げては、逆効果になることも
しかし一方で、子どもがスマホを持ちたい理由は「オンラインゲームをしたい」「動画投稿サイトを観たい」「SNSで友達と交流を図りたい」などであり、子の欲求は親の感じるメリットと違ったところにある。
そしてこの欲求に何の制限をかけることなくスマホを持たせると、「スマホ依存症」の危険性が高まってしまう。2013年に総務省の発表した「青少年のインターネット利用と依存傾向に関する調査」はネット依存傾向を高・中・低の3段階に分けて統計を取ったものだが、中学生で依存傾向が「高」だった割合は7.6%、スマホを持つ割合の増える高校生では9.2%に上る。
この割合は社会人の6.2%よりも高く、中高生が時間に対してセルフコントロール能力が未熟であることを示唆している。
中高生にスマホを持たせるなら、フィルタリングは必須
スマホを持たせる際、必ず設定したいのが、有害サイトのブロックや利用時間の制限ができるフィルタリングサービスだ。
警察庁が2017年に発表した調査結果によれば、コミュニティサイトがらみで犯罪に巻き込まれた青少年761人のうち、実に91%がフィルタリングサービスを使っていなかった。
逆に言えば、フィルタリングサービスは子どものトラブルを未然に防ぐのに極めて有効だということ。
本来、18歳未満の青少年がスマホを利用する場合は「青少年インターネット環境整備法」によって、フィルタリングサービスへの加入が原則必要となっているもののいまだその加入率は高くないのが現状だ。