建築市場で進むデファクト化を探ってみた システム建築が採用されている理由とは?

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同社の技術力を生かした、付加価値の高い建物も定評がある。たとえば、「YMA(Yokogawa Movable Architecture System:可動建築システム)」は、可動構造を実現する高度な特殊建築技術で、大規模スタジアムやオールシーズンプールの開閉屋根で多くの実績を有している。産業施設向けに、「yess建築」を移動上屋としたり、最大幅48メートル×高さ16メートルもの大開口を実現する大型自動開閉扉「タイタンドア」もリリースしたりしてきた。造船工場や航空機格納庫、大型重量製品の製造工場・塗装ヤードなどでニーズがあるという。同社ではこのほか、建物の屋根に設置した太陽光発電システムでも20年を超える実績がある。「yess建築」の建物に、「YMA」の可動構造や太陽光発電システムを組み合わせるといった提案も行っている。

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(左)YMA:学校プール可動屋根
(右)タイタンドアと呼ばれる大型可動扉の施工例。中型航空機の格納庫といった用途に対応できる

専門家でなくてもイメージできる「yess見積3D」

「今年度の見積件数は約3割増加しています。全国のビルダーと一緒になり、質の高い提案ができることが、当社への引き合いにつながっています」と大島氏は話す。

それを実現している一つが、同社独自の「yess見積3D」システムだろう。図面や見積書の作成のほか、建物の完成イメージ図を三次元パースで提案できるもので、施主企業の要望に応じて、寸法や建具配置、色の変更なども柔軟にできる。企業のロゴを入れたり、外壁をコーポレートカラーにしたりと、変更図も簡単に作成できる。何よりも、完成イメージを理解しやすいことから評価も高く、受注にもつながりやすいという。

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施主のスムーズな意思決定に貢献する3Dの見積システム。
外壁の色や企業ロゴの有無など、さまざまなパターンを容易に検討できる。

横河システム建築ではさらに、「yess建築」のイメージを伝えるために、ドローンによる空撮や360度パノラマ映像など、最新の技術を活用した動画や写真を豊富に掲載したWebサイトも用意している。同サイトは月間で5万アクセスもの閲覧があるというから、注目のほどがわかる。施工実績のページでは用途や地域、キーワードなどに応じて検索できるので、これから工場や倉庫、店舗などの建設を計画している企業にとっては大いに参考になるだろう。

大島氏は、「『yess建築』を通じて、地域の企業の競争力向上や地域活性化のお手伝いをしたいと考えています」と語る。これから、「yess建築」が企業や地域にどのような価値を創出していくのか。新しいニュースにも注目したい。