今こそ、MBA人材の活用に注力すべきとき 国際認証を取得したMBAが選ばれる理由

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日本企業は今、グローバル競争の荒波にさらされている。ここで生き残るために重要な鍵になるのが人材である。特に今後は、グローバルに通用する経営者育成、リーダー育成が必須になる。最近になって日本企業の中にもMBAに注目する企業が出てきた。中には、MBAの取得を昇格の条件の一つに掲げている企業もある。この状況に「MBA教育は国際的な認証機関によってその教育品質が認められていることが大切です」と語るのは、名古屋商科大学ビジネススクールの栗本博行教授だ。その意味はどこにあるのか。取材によって、理想的なMBA教育のあり方、さらには企業におけるMBA人材活用のメリットなどが見えてきた。

国際的な認証を受けてこそのMBA教育

MBAとはMaster of Business Administrationの略であり、日本では「経営学修士」と呼ばれる。「ただし国際的な認証を受けていないMBA教育では世界では通用しません」と、名古屋商科大学ビジネススクールの栗本教授は指摘する。

名商大ビジネススクール 教授
栗本 博行

MBAの国際認証は「3大認証」と呼ばれるAACSB(米国)、AMBA(英国)、EQUIS(欧州)があり「国際社会ではこの国際認証なしにはビジネススクールとして認知されず、ランキングの対象外にすらなってしまう場合もあります」と栗本教授は話す。

国際認証取得にはカリキュラムの内容に加え、教員の質や研究実績などに関して定められているさまざまな基準をクリアしなければならない。名古屋商科大学ビジネススクールは、AACSBおよびAMBAの認証を取得している。また、英国の大学ランキング機関QS(Quacquarelli Symonds)の「世界ビジネススクールランキング(2017年11月28日発表)」では、世界151位(国内2位)を獲得。フランスに拠点を持つSMBG社が実施する世界のビジネススクールを対象としたランキング「Eduniversal Best Masters Ranking worldwide 2017(2017年4月11日発表)」においては、同ビジネススクールのすべての社会人プログラムが、2年連続で国内第1位を獲得している。まさに同ビジネススクールのMBA教育がグローバル水準において高く評価されていることの証と言える。

「単に国内基準のMBAホルダーを輩出するのであれば、ここまで教育や研究の品質にこだわる必要はないかもしれません。しかし私たちが目指しているのは、国際的通用性を備えグローバルに活躍できる経営者やリーダーの育成です。現状に行き詰まり感や閉塞感を持ち、何かを変えたいと思っている社会人が、それを克服する学びを得られる場にしたいと考えています」と栗本教授は力を込める。

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