「サイズの合ってないスーツ」はバレている 肩幅、着丈、お尻周りは念入りにチェック
ではサイズをきっちり合わせるにはどうすればいいのだろう。
「基本的には、”購入後に修正できないところ”を念入りに合わせてください。上着で言えば、肩幅と着丈です。肩幅は、ジャケットの肩線がきちんと肩の上に乗っていること(肩線が肩から落ちていないこと)、着丈はお尻がちょうど隠れるか、少しだけ見えるくらいに調節しましょう」
袖丈や身幅を合わせる際にもポイントがある。
「袖丈は、下に着たシャツが1~1.5㌢くらい見える長さが理想です。身幅に関しては、ボタンをとめた時に、ボタンをまたいでX字のシワがうっすら出るくらいがいいでしょう」
パンツのサイズもしっかり合わせたい。
「パンツの場合、ウエストは後から修正がききますが、ヒップやわたり幅は修正が難しいのでしっかり合わせたほうがいいですね。ダボダボでもなくパツパツでもない、指でちょっとつまめるくらいのサイズ感がベストです。
パンツ丈は、裾がもたついているとだらしない印象になるので、ハーフクッション(裾が靴の甲に少し触れるくらい)かノークッション(裾が靴の甲にギリギリ触れないくらい)に合わせましょう。サイドから見て靴下がギリギリ見えるか見えないかくらいのイメージです」
ちなみに既製品のスーツの場合、ジャケットとパンツのサイズは同じものとなり、上下でサイズを変えることは基本的にできない。しかしパターンオーダーをはじめとするオーダースーツであれば、上下で別々のサイズを組み合わせることができる。
「上半身だけぽっちゃり」「脚だけ太い」といった標準体型から少し外れてしまう人には、オーダースーツはサイズ感を高める大きな助けとなる。
定番「ネイビースーツ」に隠された落とし穴
続いて知っておきたいのが、色・柄選びのポイントだ。川島さんがすすめるのは、ネイビー、グレー、茶系の3色。
「ネイビーは誠実さや清潔感が感じられて、やはりビジネスシーンの基本色となってきます。ただ気をつけたいのが、ネイビーの無地もの。シャツやタイで遊ばないと味気ない印象になりやすく、実は上級者向けなんです。シャドーストライプやシャドーチェックなど、さりげなく柄が入ったもののほうが着こなしやすいでしょう。
グレーは色味が混ざっていない”無彩色”なので、どんな色とも合い、かつおしゃれに見えるという魅力があります。白やブルーはもちろん、茶色でもグリーンでも本当に何でも合わせられます。それでいて、きちんとビジネスシーンで使えます」