オンリーワンの海外旅行をオーダーメイドで 知られざる、世界のラグジュアリートラベル

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パッケージツアーでもなく個人手配のFITでもない、海外旅行の第3の選択肢と言えるのがオーダーメイドである。

JTBのロイヤルロード銀座では、一つひとつの海外旅行プランを顧客との対話によって組み立てていく。時には、「最先端の三つ星レストランは?」であるとか、「アート作品で表現されている風景の中に身を置きたい」といったワンフレーズのリクエストのみでプランを提案することもあるという。

小泉治之/ロイヤルロードデスク支配人

こうした唯一無二の海外旅行を具現化するキーパーソンがコンシェルジュだ。「私たちはコンシェルジュと呼ばれていますが、お客様のご要望を汲み取って旅のご出発からご帰宅までをトータルコーディネートするために、やるべき仕事の領域はほんとうに幅広いですね」と語るのは小泉治之氏。

柿本佳子/ロイヤルロードデスクチーフコンシェルジュ

「お打ち合わせのためにお客様にとって貴重なお時間をいただいておりますので、つねに先回りをしながらご提案をすることを心がけています」と柿本佳子氏が後を受ける。

二通りあるオーダーメイドの海外旅行

ロイヤルロード銀座がつくりあげるオーダーメイドの海外旅行には、大きく分けて二通りあるという。一つは、目的地や泊まりたいホテル、さらには訪れたいレストランなど、顧客の希望が明確に提示されているケースだ。

「初めてお問い合わせいただく際は、お客様のご希望が明確なケースが多いですね。ですが、必ずご依頼内容にプラスアルファを加えた、付加価値のあるトータルな旅のご提案を行っています。それこそがオーダーメイドの価値であり、コンシェルジュに求められている役割だと考えています」(柿本氏)

コンシェルジュが手がけるからこそ生まれる価値。それはどんな形で提示されるのだろうか。

「たとえば、ヨーロッパの伝統的なホテルの中には、低層階に上級客室を配置するケースがあります。そのホテルを希望されたお客様が、普段は高層階を好まれている場合、『こちらのホテルなら高層階にスイートルームがございます』と別のホテルをご案内することもあります。また、レストラン選びでも、先鋭的なトレンドを実感されたいのか、あるいはクラシックなメニューがお好きか、など、お客様の嗜好に合わせたご提案を心がけています。お客様のご希望通りのプランをご提案することも大切ですが、ご希望以上のものをご提案できるかどうかが腕の見せどころだと言えるでしょう」(小泉氏)

オーダーメイド旅行の顧客はビジネスで結果を出している富裕層が少なくない。こうした顧客層のニーズに合わせた提案をするために、コンシェルジュが学ぶべきことも少なくない。

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