

「スミセイ・ヒューマニー活動」として
全社的な取り組みを26年にわたり展開
【企業部門/大賞】住友生命保険相互会社
ブランドコミュニケーション部
ソーシャルコミュニケーション室 室長
松本大成
住友生命保険の社会貢献の取り組みは、同社の企業理念にもつながる。ブランドコミュニケーション部ソーシャルコミュニケーション室長の松本大成氏は「当社の企業理念である『経営の要旨』では、保険事業を通じて『社会公共の福祉に貢献する』ことを明確に表明しています。ボランティア活動についてもかねてから、各地域でさまざまな活動を行ってきましたが、1992年からは『ヒューマニー』を合言葉に、全社的に取り組みを行っています」と紹介する。
ヒューマニーは「ヒューマン&ハーモニー」の造語で、「人間味あふれ(ヒューマン)、地域社会と調和を図れる(ハーモニー)」企業でありたいという思いを込めているという。そのスミセイ・ヒューマニー活動では、すべての支社、本社各部室、海外拠点が活動に参加し、地域の清掃、里山緑地保存活動、海外の子供たちに絵本を届ける運動など幅広い活動を行っている。2016年度は209活動、延べ56,952名の職員が活動に取り組んだ。
スミセイ・ヒューマニー活動が始まってすでに26年目を迎える。今回の大賞受賞は、その長年にわたる全社的な取り組みが評価されたものだ。


松本氏は「毎年多くの役職員が参加することで、社内にボランティアマインドが育ってきました。異なる部署の役職員と一緒にボランティアに参加することにより、コミュニケーションが促進され、業務の活性化にもつながっています」とその成果を紹介するとともに、「今後は、健康寿命の延伸など、今日的な社会課題の解決に資する活動にも取り組んでいきたい」と抱負を語った。
社員のスキルや専門性を生かした
科学教育などを教育現場で実施
【企業部門/大賞】日本アイ・ビー・エム株式会社

日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、社員の専門性を生かし、小・中・高校、科学館や地域のコミュニティなどでの科学教育などを長年にわたり展開してきたことが評価され、大賞を受賞した。
マーケティング&コミュニケーション/社会貢献 部長
小川 愛
同社社会貢献部長の小川愛氏は、「企業の専門家が直接子供たちを指導することで、『本物』との接点になるだけでなく、子供たちの今後の進路やキャリアへの気づきを提供しています」と話す。実際に、学校への出張授業などでは、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などに関連する職業に就きたいと感想を述べる子供たちも多いという。
「単に面白いだけではなく、教育の現場の先生方やNPO法人など関連団体と連携しながら、学習指導要領に沿ったプログラムを提供しています」(小川氏)という点も、多くの学校で支持されている理由だろう。
同社の取り組みに関して注目すべきは、子供たちはもとより、社員にとっても効果があることだ。「子供たちに教えることを通じ、社員が自分自身の成長や社会・コミュニティとの接点や地域への貢献を考えるきっかけになっています」と小川氏は紹介する。
IBMはグローバルカンパニーとしても、『Be A Good Corporate Citizen(よき企業市民たれ)』を信条とし、社会貢献活動を重視した組織風土が根付いている。現役の社員だけでなく、家族や退職者に対してもボランティア活動の機会を提供しているのも特色だ。空き時間を利用してオンラインや在宅で参加できる活動などもあるという。
「今後も、多様な社員のスキルや専門性を生かした社会貢献活動を広げていきたい」と小川氏は結んだ。

婦人フォーマルメーカーとしての
特性を生かした活動を展開
【企業部門/特別賞】株式会社東京ソワール
東京ソワールは婦人フォーマルウエア専業のリーディングカンパニーである。社会貢献についても、同社の特性を生かした活動を着実に展開していることが評価され、特別賞を受賞した。
代表取締役社長
村越眞二
同社代表取締役社長の村越眞二氏は次のように語る。「当社の社会貢献活動は、2007年に社員の有志によって始まりました。その後、全社的な取り組みとして会社としても支援を行っていますが、当初から、当社ならではの活動、そして地域に根ざした活動に力を入れてきました」
2009年には港区に立地する社会貢献担当者の連絡会「みなとネット」に参加。港区主催の中高生共育(ともいく)事業や区内の社会福祉協議会と連携したシニアのファッションショーの開催などを実施してきた。「高齢者の気持ちを明るくするだけでなく、外出や地域交流などにつながるきっかけになると評価いただきました」と村越氏は振り返る。
同社ではこのほか、港区内の児童館、中高生プラザ、特別養護老人ホームなどでのイベントにも協力している。小学生を対象にした、フォーマルウエアのデザインなどの職業体験ができる講座も好評だ。
地元区に貢献する企業として存在感を発揮しているが、村越氏は「社会貢献活動はあくまで社員のボランティア。『やらなければならない』と考えると負担も大きくなります」と話す。そのため、活動内容などについては社員からの提案を尊重し、会社はそれを承認し、バックアップするスタイルだ。
「今後も、地域と連携した活動を実施するとともに、港区の他の企業と一緒に、社会貢献の機運を高めていきたい」と村越氏は力を込める。

「東京都共助社会づくりを進めるための社会貢献大賞」
/教育機関部門・その他民間団体部門受賞団体
今回の第2回「東京都共助社会づくりを進めるための社会貢献大賞」では、企業部門(大賞2団体/特別賞1団体)のほか、教育機関部門(大賞2団体/特別賞1団体)、その他民間団体部門(大賞3団体/特別賞3団体)が受賞した。取り組みの概要は以下のようになっている。
| 【大賞/教育機関部門】 |
| 東京都立六本木高等学校 |
| 総合的な学習の時間にボランティア活動を位置づけるとともに、学校外の学修において、ボランティア活動を単位認定。地域の団体や小学校などと連携して、清掃活動や行事の運営などのボランティア活動に生徒が参加。 |
| 八王子市立愛宕小学校学校運営協議会 |
| 地域住民や保護者による学校運営協議会が、本来の役割である学校運営の参画にとどまらず、地域住民などを巻き込んでさまざまな児童の体験活動を企画運営。夏休みの防災体験活動や近隣大学の敷地内での体験活動を実施。 |
| 【大賞/その他民間団体部門】 |
| 傾聴ボランティアグループ「ダンボの会」 |
| 外出困難な高齢者等が孤立しないよう、家庭訪問による傾聴を通し、心のケアや見守り活動を実施。高齢者自身が活動の担い手になることにより、生きがいや「お互い様」の関係づくりに寄与。傾聴サロンも運営している。 |
| スープの会 |
| 路上生活者を訪問し、医療や社会生活の相談に乗るなど地域での生活を支援。地域生活者として自尊心を取り戻すきっかけをつくっている。活動参加者が新たなコミュニティ活動を始めるなど、地域活動の担い手育成にも貢献。 |
| リバーサイド舟渡 |
| 町会や地元企業などの有志が「舟渡ラーメン」を地域イベントなどへ提供し、その収益を地元のボランティア団体や学校へ寄付。活動を通じ、地域コミュニティが活性化。若い世代の参加者が町会や消火隊に加入している。 |
| 【特別賞/教育機関部門】 |
| 千代田区立お茶の水小学校 |
| 月1回の地域清掃、花苗の植付け等を25年にわたり地域住民ボランティアと児童が協力して実施。高齢者施設や障害者団体と連携し、高齢者や障害者と触れ合う中で、児童の共に生きる心と態度を育てる取り組みを実施。 |
| 【特別賞/その他民間団体部門】 |
| 池袋東地区環境浄化推進委員会 |
| 地域の事業者など多様な主体が連携し、防犯パトロール、街頭清掃活動を実施。日本有数の繁華街を抱える地区における継続的な活動が犯罪認知件数の大幅減少に貢献。地元区の生活安全条例制定に向けた気運醸成に寄与。 |
| 八王子市町会自治会連合会 |
| 「向こう三軒両隣」「互近助(ごきんじょ)づきあい」を基本に、地域の発展に寄与。八王子市制100周年記念事業の一つ「全国都市緑化はちおうじフェア」の運営に全面協力。地域情報の発信強化と活動の担い手の育成に取り組む。 |
| JCA(日本語教室)千歳船橋グループ・玉川グループ |
| 日本語教室運営を通じた地域の外国人の生活支援を33年にわたり行い、世田谷区内に14教室を展開。語学教室のほか、相談対応・防災教室なども実施。「日本語教え方教室」により、ボランティアのスキル向上にも取り組む。 |