グローバル競争を勝ち抜く、
価値提案型オムニチャネル・コマースの実現

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

講演Ⅰ
500社の事例に見る世界のコマース最新事情と、
今、日系企業に必要な未来志向のB2Cコマース

ハイブリス
戦略担当シニア・バイスプレジデント
ブライアン・ウォーカー 氏

オムニチャネル・コマースを支援するソフトウエア、オンデマンドソリューションを世界500社以上に提供するハイブリスのブライアン・ウォーカー氏は、冒頭、テクノロジーの急速な進化に早急に対応すべき、と訴えた。

米国では、モバイル端末を使った購買が、ショッピングのピーク、ブラックフライデーの買い物の24%に達している。また、「日本と同様、米国のティーンエージャーにとってモバイルは〝空気〟のように欠かせないものになっている」と、モバイルチャネル対応の重要性を指摘。店舗立地や、チラシ広告が機能しないモバイル顧客への対応について、「ショッピングの時間がない顧客の注目を引き、課題を解決することで良質な顧客体験の提供を続けることが不可欠」とマルチチャネル対応の重要性を強調した。顧客が簡単かつスピーディにショッピングをできるようにするためにはリアルタイムの在庫管理など、組織をあげたオムニチャネルへの変革が求められる。最後に「私たちはITツールの提供でサポートすることはできるが、それだけでは変わらない。迅速に決断し、スピーディに組織を進化させるビジネスリーダーが必要だ」と日本企業の奮起を促した。

講演Ⅱ
消費者とブランドをつなぐ次世代コミュニケーション
プラットフォームとオムニチャネル実装例

電通レイザーフィッシュ
テクノロジーダイレクター
坂田 英宣 氏

デジタルエージェンシー、米国のレイザーフィッシュが電通と合弁で設立した電通レイザーフィッシュの坂田英宣氏は、ビジネスのトランスフォーマーとして世界的に高い評価を受けているレイザーフィッシュ社の取り組みについて説明した。

坂田氏は「誰に、どんな価値を提供したいのか、を明確にして顧客とコミュニケーションをとる」ことの重要性を強調。そこで把握した顧客の望む体験をさまざまなチャネルを通じて提供し、売上増を果たした英国の百貨店の成功事例を挙げた。百貨店のオンラインストアでは、ネット上の大手サイトと競争できるように店頭とは異なる価格を設定。デジタルキオスクを設置し、店内でオンライン購入できるようにするなど、顧客の利便性を上げる仕組みを構築した。

レイザーフィッシュ社は、データの分析から成長プランの作成、製品・サービスの市場投入をスピーディに行うため、顧客体験の提供を購買に結びつけるプラットフォームを用意して、サポート体制を整えている。坂田氏は「オムニチャネルは、ウェブを調べて、購入するまでの〝ジャーニー〟をどう演出するか、が大事」と述べた。

次ページベゾスのメディア買収が意味すること