~タブレット活用は第2章へ~
見えてきた、ビジネスでのタブレット活用の成否のポイント。

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スマートフォンやタブレット端末をビジネスに活用しようとする企業が増えている。その狙いは、業務の効率化や、サービスのスピードや品質向上などだ。だが、実際にタブレットを導入した企業を見ると、これらの成果が得られていないだけでなく、端末のセキュリティや運用・管理などで新たな課題が生じているところも少なくない。その要因はどこにあるのか。
レノボ・ジャパン
法人事業本部 執行役員専務
瀧口昭彦

セキュリティを重視した設計の
端末を選ぶことで、後々のコストを削減

「せっかくタブレットを導入したのに、従業員の皆さんの使い勝手が悪かったり、管理や運用のコストが大きく増えたりといった理由で、結局、タブレットを使わなくなっている企業も珍しくありません」と話すのは、レノボ・ジャパン 法人事業本部の瀧口昭彦執行役員専務だ。

レノボは、圧倒的なシェアを持つノートパソコン「ThinkPad」シリーズのほか、ビジネスのニーズに応える信頼性の高い製品群で定評がある。最近ではタブレット端末が急成長しており、レノボ・ジャパンでも顧客のニーズに応える提案を積極的に行っている。

特筆すべきは、提案に先立って、同社自身でタブレットを活用していることだ。同社では外勤の営業社員のほぼ全員に「ThinkPad Tablet 2」を配布し、その成果を実証しているのである。実際に早くも売上高や利益にも好影響が出ているという。

むろん、同社がタブレット活用のノウハウを知り尽くしているということもあるだろう。導入にあたって、成功する企業とそうでない企業にはどのような差があるのか。

「まずはセキュリティ対策です」(瀧口専務)

ビジネスの現場で使うタブレットであれば、一定の対策は行っているだろう。パスワード入力なども施しているだろうが、いざ業務で活用しようとすると、パスワードだけでは安心できないことがすぐにわかる。

たとえば、WiFiなど無線ネットワークである。タブレットは、無線ネットワークを利用し、客先などの現場にいながら、資料の共有や閲覧ができるのが大きな特長だが、外部からの不正侵入や盗聴などのリスクもある。また、社内のリソースについても、役職などの違いにより閲覧権限を設定する必要がある。

このほか、端末を紛失したり盗難にあった際に遠隔地から端末をロックしたり、データを削除するといった機能も必要だ。

もちろん、どんな端末でもこれらの問題への対応は可能だが、端末の種類によっては、その都度、機能の追加のために、高額なコストが発生することもある。「最初からセキュリティを重視した設計になっている端末かどうかによって、後々の手間や費用の差が大きくなるので注意が必要です」と瀧口専務は説明する。

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