「生産性32.0%向上」というSlackの正体 コラボレーションツールがビジネスを快適に

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Slack
カル・ヘンダーソン
CTO兼共同創立者

チャンネルでの会話を永続的に保存する機能は、セキュリティ機能の中でも非常に重要だという。ヘンダーソンCTOは「金融機関など規制の厳しい業界では、何か法的な事象が出てきた場合に、過去の時点でどのようなやり取りが行われたかを確認しなくてはならないケースがあります。Slackはそういった規制などにすぐに対応できる形で会話を保存することができます」と説明する。

これとは反対に、あるデータに関するやり取りなどをプライバシーの問題で一定期間後に消さなくてはならないケースもあるという。「そういった場合にも自動的にデータを消去する設定が可能です」(ヘンダーソンCTO)。

チャンネルの会話の保存にはセキュリティとは別の利点もある。あるトピックについての意思決定が過去になされていた場合、どうしてそれが決まったかをいつでも簡単に調べることができるのだ。過去の経緯を参考に新たな意思決定をすることもたやすくなる。

気になれば無料版を試すべし

Slackには有料版と無料版がある。その違いについてヘンダーソンCTOは「無料版にはいくつかの機能制限があります。有料版であれば過去のメッセージを全て見ることができますが、無料版は1000メッセージまでに制限されます。シングルサインオンなどセキュリティに関する多くの機能も無料版にはありません。それでもコミュニケーションについて多くのメリットが享受できるため、無料版を利用しているユーザーは有料版の3倍以上います」と語る。

ここまで見てきたことからわかるように、Slackは単なるコラボレーションのツールではなく、ビジネスで必要な作業のほとんどを実行できる「プラットフォーム」と言える。コミュニケーションやデータの参照、会話や会議のログの記録・検索に困っていたり、日々同じアプリケーションを何個も立ち上げて画面を繰り返し行き来することに不満を感じたりしている企業は多い。

それらの課題を解決し、「生産性を上げたい」「柔軟な働き方を導入したい」、あるいは「話題になっているからちょっとやってみたい」……。理由はともあれ、そのようなことを考えるなら、ひとまず小規模グループで導入してみるといいだろう。無料版でも、その機能の多くを使うことができるのだから。