日経平均、利益確定を売りこなして小反発 「平成バブル崩壊前の構図に酷似」の声も

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 10月26日、東京株式市場で日経平均は小反発した。前日の米国株安を受けて安寄りしたものの、足元の好調な企業業績を評価する買いでプラスに転じた。写真は都内で2015年1月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小反発した。前日の米国株安を受けて安寄りしたものの、足元の好調な企業業績を評価する買いでプラスに転じた。押し目待ちの投資家による出遅れ株物色なども相場を支えた。一時は86円高まで上げ幅を拡大したが、前日に通期業績予想の上方修正を発表したファナック<6954.T>が伸び悩むと、日経平均も上値が重くなった。今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、後場は利益確定売りも目立ったが、大引けはプラス圏を維持した。

TOPIXも小反発で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆6333億円に膨らんだ。セクター別では証券業が上昇率トップ。石油・石炭製品、パルプ・紙がこれに続いた。半面、その他製品、海運、小売などの下げが目立った。市場では「海外勢の先物買いに国内勢が売り向かう構図であり、バブル崩壊前の1988年頃に酷似している。安倍政権の政策実現性が高まれば海外勢は一段と買い増す公算が大きい。短期調整が入っても押し目買い需要は多く、2万2000円が通過点となる可能性もある」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、LINE<3938.T>がストップ高。25日に発表した2017年1―9月期決算で、連結純利益が前年同期比2.3倍の120億円と好調だったことが評価された。半面、アドバンテスト<6857.T>は続落。同社は25日、2018年3月期の連結業績予想(国際会計基準)について、純利益予想を従来の150億円から145億円(前年比2.1%増)に下方修正した。増益モメンタムの鈍化を嫌気した売りが優勢だった。

東証1部の騰落数は、値上がり1096銘柄に対し、値下がりが827銘柄、変わらずが109銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21739.78 +32.16

寄り付き    21698.95

安値/高値   21688.56─21793.62

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1753.9 +2.47

寄り付き     1750.01

安値/高値    1748.28─1756.34

 

東証出来高(万株) 159008

東証売買代金(億円) 26333

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