東京からビジネスの明日がひらく理由 日本各地と東京がクロスし産業振興が加速
産業交流展は、中小企業による国内最大級のトレードショーであり、今年で開催20周年を迎える。主に首都圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)に事業所を有する個性あふれる中小企業などの優れた技術や製品を一堂に展示し、販路拡大、企業間連携の実現、情報収集・交換などのビジネスチャンスを提供することを目的としている。
今年は、「明日をひらく、クロスするちから」をテーマに、優れた技術や製品、サービス、斬新なアイデアやノウハウを持った先進的中小企業が結集する。9月13日現在、「情報」「環境」「医療・福祉」「機械・金属」の4分野に858社・団体、956小間の出展が決まっているという。まさに国内最大級の規模だ。
幅広い業種との直接交流で
ビジネスチャンスが生まれる
産業交流展に参加するメリットはなんといっても展示企業との直接交流でビジネスチャンスが生まれること。すでに開催20回目を迎え、最新技術・サービスを披露する場として定着しており、毎年、製造業・商社・小売・サービス業・官公庁などの幅広い業種の人が多数来場する。
取引に責任を持つ「決定権者」の来場が多いことも、産業交流展の特長だ。前回の来場者のうち、購買・導入権限を持つ経営者・役員、管理職の来場が全体の約53%以上を占める。また、従業員規模が300人以上の大企業からの来場者は全体の約25%に上る。
さらに産業交流展では、出展者が来場者との商談を効果的に行うためのマッチングサポート施策を多数用意している。事前のwebフォームを利用した出展者へのコンタクトや当日会場の「マッチングコンシェルジュ」によるサポートなど、会期前から当日・会期後まで新たなビジネスが次々と生まれる環境が整えられているという。
これらの取り組みが評価され、来場者数は年々増加。昨年の来場者数はのべ8万1516名にも達した。一昨年と比較し約63%も増加したというから、来場者の関心の高さがうかがえる。
もちろん、実際に商談の成果が生まれていることは言うまでもない。産業交流展2016のアンケートによれば、「産業交流展 2016会期中および会期後に商談はあったか」という問いに対して、「商談があった」と回答した人が76.1%に達している(回答者数633件)。また、会期中および会期後の取引成立件数の推移を見ると、2015年の245件に対して2016年は384件と大幅に増加している。
さらに展示会において「良かった点」を尋ねたところ、「幅広い業種分野の方に弊社製品の宣伝ができた」「会期終了後、比較的早い時期から加工のご注文や見積の依頼が入った」といった意見に加えて、「出展費用が安く、当社のような中小企業にとっては大変ありがたい」といった声もあった。
産業交流展は単なる展示会を超え、まさに、多様な人や企業の力をクロスさせ、中小企業をはじめとする多くの企業に、出会いと交流、そして成長へのチャンスを提供する場になっている。関心のある人はぜひ足を運んでその機会を利用してほしい。