東京からビジネスの明日がひらく理由 日本各地と東京がクロスし産業振興が加速
日本経済の中心・東京の
中小企業にさらなる成長を
東京が日本経済の中心であることに異論を挟む人はいないだろう。多くの企業が集積し、揺るぎない存在感を放っている。たとえば、東京の事業所数(民営)は約65万所、会社企業数は約27万社で、それぞれ全国の11.8%、15.6%を占める。さらに資本金10億円以上の企業数も全国の50.1%を占めている※。
というと、大企業ばかりが注目されがちだが、東京では多様な中小企業が事業活動を展開していることを特筆しておくべきだろう。実は、都内企業の99.0%が中小企業であり、まさに地域社会を活性化させるとともに、地域経済を支える基盤として重要な役割を果たしているのだ。
都内の中小企業を対象に、前月の景気動向(業況、生産額・売上額、在庫等)を調査している「東京都中小企業の景況」によると、都内中小企業のDI(Diffusion Index:景況判断指数)は業況DI、業況見通しDIともに、回復傾向にある。しかし、中小企業を取り巻く環境は決して楽観できない。グローバル化への対応や、少子高齢化にともなう人手不足などに悩む中小企業も増えている。これらの課題の解決のためにも、さらなる成長につながる施策が求められているのだ。
地域社会、地域経済にとって重要な存在である中小企業をサポートするために、東京都では、産業を活性化し、雇用の確保を図るさまざまな施策を推進している。特に中小企業支援では、東京2020大会などを契機とした受注機会の拡大支援や世界での活躍を目指すような女性起業家への支援、成長産業分野への参入などを目指す企業への設備導入支援をはじめ、さまざまな商工施策を通して、中小企業の育成・発展を図っている。また、制度融資などの多様な金融支援により中小企業の資金調達の円滑化もサポートしているという。
産業振興の一環として
定着する東京都主催の『産業交流展』
具体的に事業拡大や受注機会の拡大などを後押しする展示会なども行われている。その一つが、東京都が主催する「産業交流展」だ。
※出典:東京都産業労働局『東京の産業と雇用就業2016』