キリン「新・一番搾り」好調の舞台裏 缶製品、9月単月で前年比21%増の快進撃

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「一番搾り」のブランドマネージャーを務めるキリンビールの山口洋平氏は、「麦100%ビールのオールモルトビールというと『重たいビール』をイメージする人が多いですが、『一番搾り』は麦のうまみはありながら、すっきりとした飲みやすい味わいに仕上げています。キリン独自の一番搾り製法は、和食の一番だしのような澄んだ上品なうまさをお楽しみいただけるビールにしたいという想いから生まれた製法ですが、今回は、その点をさらに深く追求した”原点回帰”とも言えるリニューアルです。食品・食料カテゴリーのど真ん中の価値となる『おいしさ』を追求し、日本の皆様ならではの繊細な味覚を満足させる味わいにこだわり、いまの時代に飲んでもらえる新しいビールの本流を目指しました」と説く。

キリンビール マーケティング部
ビール類カテゴリー戦略担当ビールグループ ブランドマネージャー
山口洋平

「新・一番搾り」は、前回のリニューアルから4年かけて、これまでこだわってきた一番搾り麦汁しか使わない「上品な麦のうまみ」をさらに追求し、技術者約100人が1000回以上の試験醸造という記録的な試行錯誤を行った末に完成した。原料や酵母、発酵条件の変更など醸造工程すべてに検討を加えて、雑味・渋味を抑え、「一番搾り」の特長である麦のうまみをさらに引き出すことに成功したのだ。山口氏は、こう話す。

「日本ではビールを飲むシーンは、さまざまです。お風呂上がりに飲む方もいれば、食事中に飲む方もいる。ですから、多くのシーンで選んでもらえるように個性を尖らせることよりも調和のとれた味が大事になります。日本の皆様においしいと感じていただける味わいを追求し、一番搾り製法で実現した上品な麦のうまみ。新しい『一番搾り』は、多様な味覚にフィットしたバランスの取れた商品に仕上がったと自負しています。たとえば、お料理と一緒にお楽しみいただく場合、だし巻きをはじめ、和食のだしを使った料理と相性が良いです。実際の香味分析結果でも、香味のバランスを示すチャートが相似に近い形になり、お互いにじゃまにならず、補完し合える関係の味になっていると科学的にも示すことができます」

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