サムスン

Galaxy、V字回復への勝算 最新機種は歴代最高のスタートダッシュに成功

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Feelは、「日本のお客様が喜ぶスマホとは何か」(サムスン電子ジャパン・プロダクトグループの林美香氏)を徹底的に追求したモデル。日本で重視される片手での操作性を考慮して、横幅を67ミリ(S8は68ミリ)に抑えつつ、バッテリーも大容量化して、最大で7日間の連続利用時間*を達成した。女性向けのカラーとしてピンクを採用したが、これも「日本向けに調査をし、いくつもの試作を重ねた結果」(同・猪股裕行氏)という。

*長時間の通話・動画視聴、また大量ダウンロードなどをする 場合にはこの時間を下回る場合があります

Galaxy Feel
カラー:オパール ピンク、ムーン ホワイト、インディゴ ブラック
ディスプレー:約4.7インチ 
サイズ:約138×約67×約8.3
メインカメラ:約1600万画素
最大F値:1.9
ウェアラブルBizグループ
(Gear VR担当)
キム・ミンギュ

サムスンは、Galaxyを中心に据えながら、周辺分野の開拓にも余念がない。中でも力を入れているのは、仮想現実(VR)だ。Galaxyのスマホをはめたうえで頭に装着する「Galaxy Gear VR」はすでに5代目となり、S8、S8+に合わせて、コントローラーが付属した新モデルを発売した。コントローラーによって、「首を動かさなくてもポインターで操作できる」(ウェアラブルBizグループのキム・ミンギュ氏)と、操作性がさらに高まった格好だ。

Galaxy Gear 360(左)は、Galaxy Gear VR with Controller(右)で視聴できる360°のVR映像が撮影可能。撮影しながらリアルタイムでシェアもできる

Galaxy GearVRが仮想現実を見るためのツールなら、「Galaxy Gear 360」はそのコンテンツを作るためのツールだ。Gear 360とは、撮影者の周囲を丸ごと記録できる360度カメラのこと。新モデルはより低価格にして、利用者が手に取りやすくしたうえで、ライバル製品でも使えるよう、互換性を拡大している。撮った写真はSNSなどを通じて、他の利用者とシェアすることも可能。つまり、Galaxyを軸に、コンテンツを作るところから見るところまで、ワンストップでVRのツールを提供するというのがサムスンの戦略だ。

海外では、歴代最高の販売実績を更新しているS8、S8+だが、日本ではドコモとauから6月に発売されたばかり。成熟化しつつあると同時に、画一化しているスマホ業界にも、一石を投じる1台になりえるか。成否がわかるのはこれからだ。

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