原油価格は再び「暴落」の懸念が出てきた OPEC諸国はこのままだと苦境に陥る

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原油価格は再び下落するのか。もしそうなら、株式市場にも大きな影響が及ぶ可能性がある(写真:ロイター/アフロ)

原油価格が弱い動きにある。3月初めまでは1バレル=53ドル台を維持していたが、3月8日にこの重要な水準を割り込むと、この日だけで5%超の急落となった。その後も下落基調を強め、3月22日には一時47.01ドルまで下落した。現在はやや値を戻したものの、50ドルすれすれの状態にある。

過去最高水準にまで膨らんだ米国内の原油在庫

ここまで下げ幅が拡大した背景には、米国内の原油在庫が市場予想を大幅に上回る増加となり、過去最高水準に達したことにある。米エネルギー情報局(EIA)の統計によると、急落した8日に発表された原油在庫は前週比820万バレル増と、増加幅はなんと予想の4倍以上となった。在庫はその後も増加傾向を続け、3月19日時点では5億3311万バレルにまで膨らんでいる。もちろん、過去最高水準である。筆者もここまで在庫が膨らむとは、予想できなかった。

原油在庫が増加している背景は、いうまでもなく産油量の増加である。直近の米国内の産油量は日量912万9000バレルにまで膨らんでおり、これは前年同期比1%増の水準である。増加幅自体は小さいが、着実に増えている。また、それ以上に市場が気にしているのが、石油掘削リグ(掘削装置)稼働数の増加である。

3月24日時点では652基となり、前年同期の372基から大幅に増加している。リグ稼働数の増加の割に産油量が増えていないが、これはいつでも本格的に生産できる状態にあることを意味する。市場は、これらのリグが実際に稼働し、産油量がいずれ増加することを見込んでいるがゆえに、原油価格は上がらないということであろう。

では、原油を加工した「製品在庫」はどうか。ガソリン在庫は2億4346万バレルで、前年同期比0.7%減。またディーゼル油などのディスティレート(留出油)在庫は1億5539万バレルと、前年同期比4.2%減となっている。ただ、絶対量では原油在庫の増加を下回るため、ネットベースの石油在庫全体では、増加していることになる。

米国の石油需要が日量1925万バレルと、前年同期比0.8%減となっていることも、石油在庫全体を押し上げているといえる。米国の原油輸入量は日量830万バレルと前年同期とほぼ同水準だが、このことも目先の需給緩和の背景となっていると考えてよいだろう。

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