全国に広がるシステム建築が工場・倉庫建築のデファクトスタンダードへ 横河システム建築
建物の質だけでなく、周辺サービスでも横河システム建築は高い技術力を持っている。たとえば、「YMA(Yokogawa Movable Architecture System:可動建築システム)」は、開閉式屋根を中心とした可動構造を実現する高度な特殊建築技術で、大型スタジアム、プールシステム、塗装移動上屋などで採用されている。
また、最大幅48メートル×高さ16メートルもの大開口を実現する大型自動開閉扉「タイタンドア」などもある。造船工場や、航空機格納庫、大型特殊製品の製造工場・塗装ヤードなどでニーズがあるという。同社ではこのほか、建物の屋根などを利用した太陽光発電システムの設置などにも古い歴史を持つ。「yess建築」の建物と「YMA」の可動屋根に、さらに太陽光発電システムを組み合わせるといった複合的な提案も得意分野だ。
yess建築が目指すのは”事実上の標準”
今後、建築市場が大きく拡大することは望めないものの、老朽化設備の更新や生産性の合理化による工場の建て替え需要や消費行動の多様化による物流の変化に対応した倉庫の需要は堅調に推移すると考えられている。一方、少子高齢化や後継者不在により職人不足は解消されず、在来工法の供給能力が縮小されるため、熟練の技に頼らなくても質の高い建物を短工期で建てられるシステム建築への注目が高まるのは必然だ。
「大都市のみならず、地方都市の活性化は日本全体の成長にとって重要です。当社は全国のビルダーやエレクターの皆様と連携し、短納期・低コスト・高品質な建物を提供することで、その実現に貢献していきます。また、当社の仕組みやサービスをさらに進化させ、『yess建築』が鉄骨造の工場・倉庫の建築においてデファクトスタンダード(事実上の標準)になることを目指します」と大島社長は力を込める。
関係各社と信頼関係を築き、チームで施主の要望に応える。横河システム建築は「チーム力」を武器に、さらなるシェア獲得を目指していく。