グローバルイシューに立ち向かう「知の拠点」へ

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グローバル社会への対応には、
異文化理解と共生の考えが不可欠。

もうひとつの課題が、グローバル社会への対応だ。人の移動に伴い、技術の移動、文化の移動が生じ、すでに経済や食料問題はグローバル化が進んでいる。そしてこのことにより経済格差や地域格差が広がったことは否めない。国境を越えた人の動きが活発化した反面、国家観、宗教、文化の違いによる摩擦や対立も激しさを増している。世界を取り巻くこうしたボーダレスの環境変化に対応するには異文化理解と共生の考えが不可欠だ。違いを受け容れ、協働しながら新たな価値をいかにして創り出していくかが、今問われているのだ。

変化し続ける社会のなかで、
大学の果たすべき役割が問われている。

こうしたグローバルな規模での社会的課題に対し、大学が担う役割とは何か。文部科学省が2012年6月、「大学改革実行プラン―社会の変革のエンジンとなる大学づくり」を発表し、急激に変化する社会における大学の機能の再構築と大学ガバナンスの充実・強化を目標ビジョンに掲げたのも、こうした社会状況が背景にある。そして今、これまでのパラダイムでは対処できない新たなグローバルイシューを解決するため、そのエンジンの役割を果たすべく、大学が動き始めている。

その動きのなかで、龍谷大学は2015年4月に農学部を新設する。これは実に国内で35年ぶりのこととなる。

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