グローバル・マネジメント・フォーラム2013
経営管理の世界標準化
クロスボーダーM&A
サプライチェーンマネジメントの実務
【講演Ⅲ】
「グローバル需給オペレーションの
高度化とITソリューション」
情報システムベンダーであるインフォアジャパンの酒井ひろみ氏は、俊敏なオペレーションを支援するITソリューションを紹介した。サプライチェーンの変化拡大に対応するには「最適需給」プランニングツールによる、計画策定支援が有効。また、ローリングする統合事業計画のレビューでは、需給や財務、事業見通しなどのデータを一元管理する「ビジネスS&OP」がスピーディーな合意形成につなげる。酒井氏は「当社では、短期導入可能でコストパフォーマンスに優れたパッケージでありながら、各社によって異なるプランニング要件をすべて入れられるように改変も容易な製品を提供している」とアピールした。
【特別講演】
「ホンダ・イノベーションの真髄」
~独創的な製品開発、大量生産を可能とする
サプライチェーンマネジメントの視点~
本田技研工業でエアバックの研究に従事した小林三郎氏は「新しいモノを生まなければ、日本に未来はない」とイノベーションの重要性を訴えた。エアバックは当時の社内でも強い反対を受けたが、「交通事故による死者を減らす価値」を求めて商品化され、世界的にほぼ標準装備となった。小林氏は、実現の背景にあったホンダの文化に触れ、本質やコンセプトを追究する姿勢が重要で、管理、改善を志向する論理思考では革新は起こせない、と強調。「ホンダ技術研究所役員経験者の大半は、イノベーションを起こすのに一番大切なのは『想い』だ、と答える。今は、大事なことが忘れられている」と語った。