女性が輝く会社とは何か 東芝の女性役職者、それぞれの未来を語る
働きやすさと
働き甲斐を考える
――これからのキャリアについてはどのように考えていますか。
中山 私は人事の仕事が一生の仕事だと考えています。東芝にはもっと可能性があると思っていて、今やりたいことは東芝の可能性をさらに開花させていくことに人事面から貢献することです。その意味で、今担当している経営幹部人材育成もとても重要な仕事だと思っています。
瀧川 これまで上司の方や周りの方の期待に応えられるようにコツコツと仕事をしてきた結果が、今につながっていると思います。これからも同様に自分の強みを生かしつつ、市場調査グループ「ここにあり」とオピニオンリーダー的部隊になれるように貢献していきたいと思っています。
森田 研究開発の仕事そのものについてだけでなく、周りの方々が力を発揮できるようなチームづくりに貢献していきたいと思っています。振り返ってみれば、私も子どもが生まれて時間的制約が大きくなったことは大きな転機だったのですが、周りの人たちのおかげで、ここまできました。もし同じようなことで悩んでいる後輩がいたら、1人で苦しまないでほしい、周りがサポートするからとにかくやってみてと伝えたいですね。
――東芝は今「新生東芝」を掲げています。ご自身がどのような役割を果たすべきだと思っていますか。
中山 「新生東芝」は、東芝本来の可能性を実現するものでありたいですね。「東芝に入れば成長できる」「東芝に入ればリーダーシップが磨かれる」そして「東芝とつながることで自分の人生が物心両面ともに豊かになる」というような会社であってほしい。そのために私のやるべきことは、役員や経営幹部の方に存分に活躍していただくことを人事面からサポートすることだと思っています。
瀧川 私は市場調査で事業をサポートしていく立場にありますが、会社の意思決定を支えるための判断材料をどのように価値あるものにしていくべきか。市場変化が激しい中、 鮮度、確度の高い情報提供に加え分析力という付加価値で「新生東芝」の成長に向けた一翼を担いたいと思います。そのためには部下のモチベーションを引き上げることも重要ですね。部下に気持ちよく仕事をしてもらえるように、皆の意見を聞きながら進め、さらにチーム力を高めることを心掛けています。
森田 東芝の技術者たちは優秀な技術を持っているので、チームによる相乗効果がもっと発揮できると思っています。私は部門長のすぐ下の立場にいますから、ときには部門長の代わりに、上長の意向をさりげなく部下に伝えることもあります。コミュニケーションの潤滑油という意味では、女性であるという利点はあると思います。
瀧川 本質的に何が大事なのかを見極め、人と人をつなげたり、物事をうまく調整したりすることは、男性よりもしやすいかもしれないですね。
――東芝に関心のある方、東芝で働きたいと考えている方へのメッセージはありますか。
中山 東芝は、何が大切かを自分の頭で深く考え、即行動することを求めている会社だと思います。何か目標や想いを持って仕事に取り組める方にとって、価値のあるすごくすばらしい場だと思っています。
瀧川 私は仕事を通じて知的好奇心や知的欲求を満たすことで自分の人生を豊かにし、また、家族をはじめ周囲に刺激を与えられるような人を目指しています。東芝には女性が活躍しやすい場をはじめ、多様性を持った人材に応えられる環境があると思っています。チャレンジしたいことがある方と、「新生東芝」でご一緒できることを楽しみにしています。
森田 私自身、いろいろな部署のいろいろな人と接することで刺激を受けてここまできました。その意味で、自分が成長できる場がここにはあります。東芝をさらに夢のある会社にするために、皆さんと一緒に新しい風をつくっていけたらいいと思っています。
東芝では女性の活躍を支援するさまざまな取り組みが行われている。その中の一つが入社3年目の女性従業員を対象としたキャリアデザイン研修だ。今回の研修は8月下旬、入社3年目の女性従業員を集めて行われた。その研修内容の一つである「私の歩んできた仕事人生」では、座談会にも登場したストレージ&デバイスソリューション社営業企画部の市場調査グループ長である瀧川明美さんが、自分のキャリアの軌跡について後輩たちに語った。
瀧川さんの話を聞いた入社3年目の女性たちからは、活発な質問が返ってきた。「モチベーションの根源とは何か」「転職を考えたことはないのか」「結婚・出産はどのタイミングが適切か」「東芝を好きな理由はどこか」「20代、30代にしておくべきこととは何か」など。若手の女性社員たちも、いろいろなことに悩んでいる。東芝では、そうした点を考慮し、少しでも女性社員たちの不安を取り除くべく、さまざまな制度や研修が用意されている。先輩からのアドバイスは、きっと後輩たちの良い道しるべとなるに違いない。