加速する、タイカの挑戦 タイカ

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タイカではさらに「αGEL」をフィルムで包み込む技術を開発し、さまざまな製品への適用を可能にした。86年、アシックスから発売されたスポーツ選手の足を衝撃から守るランニングシューズ「フリークスα」は、その技術開発により誕生したものだ。

「αGEL」はその後も進化し、優れた特性を生かした床ずれ防止マットレスや介助サポート用具を提供する医療・介護向けブランド「αPLA(アルファプラ)」なども事業の柱に育っている。

防振・放熱・衝撃吸収など優れた性能と耐久性を誇る

多機能素材事業本部
αゲル営業部長 兼 大阪支店長
黒田 真秀

「『αGEL』の大きな特長は、その柔らかさです。当社ではお客様のニーズに応じて、柔らかさ(硬度)をさまざまにコントロールし、最適な提案ができます。単なる素材の提供でなく、緩衝、防振のソリューションを提供できることが大きな強みです」と語るのは、タイカ 多機能素材事業本部 αゲル営業部長の黒田真秀氏だ。

黒田氏によれば、従来、ゴムやウレタンでは課題とされていたことが、「αGEL」なら多くのことが解決できるという。「αGEL」はその柔らかさから、必要なたわみ量を確保でき、スマートフォンのカメラモジュールやブルーレイ、DVDレコーダーの光ピックアップといった限られたスペースでもその性能を発揮できるわけだ。

さらに、「αGEL」は耐久性にも優れている。耐オゾン性、耐紫外線性、耐薬品性などに優れ、圧縮永久歪(ひずみ)が小さく、繰返し圧縮しても性能の変化はほとんど見られない。また、温度依存性が少なく、マイナス55〜200℃の幅広い温度条件下で安定した性能を発揮する。

「さまざまな製品の軽薄短小化、高性能化が進む中で、ゴムやウレタンといった素材では対応できない高いレベルの防振・緩衝対策が求められています。『αGEL』なら最新のニーズに応えることも可能です」と黒田氏は胸を張る。

最近では、「ドローン」のカメラの振動を抑えるために「αGEL」が採用されている。このほか、ウェアラブルコンピュータ、VR(仮想現実)用HMD(ヘッドマウントディスプレイ)といった先進の機器でも「αGEL」の引き合いが多いという。

「高性能なカーナビゲーションシステムのほか、自動走行システムなどでも機器の防振・緩衝が必須になります。『αGEL』の活躍の舞台はますます広がっていくと感じています」

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