品質や価値とのバランスの中で
戦略的に間接材コストの最適化を図ることが重要です。

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ノートやペンなど書けて記録できればいいと割り切れるようなものは本社で一括して調達するなど、会社ごとにルールを設けて、間接材を定義、分類する。闇雲に間接材のコストダウンを目的にするのではなく、一つひとつの間接材が持っている意味、重みを考え、品質や価値とのバランスの中で戦略的に間接材コストの最適化を図ることが重要なのです。

アウトソーシング先は中期的なよきパートナー

―近年、間接材の調達をアウトソーシングする企業も増えてきています。

遠藤 間接材は本業と直結しないので、メリットがあれば外部に委託、あるいは協力してもらうことは合理的な判断ですが、それは決して外部業者に丸投げすることではないと肝に銘じておく必要があります。とかくありがちなのが、丸投げしてしまって、何がそこで行われているのか分からない状態に陥ってしまうことです。ブラックボックス化してしまうと、いざ問題が起きたときに困った事態に陥りますし、やはりアウトソースはやめて自分たちで調達しようという話になっても、ノウハウがないので何もできないという状況になりかねません。

また、間接材を調達するアウトソーシング業界は日々進化しているため、よりよいサービスをより割安に提供する企業が次々と現れています。一度、アウトソーシングによってコストが低減できたと安心してしまうと、さらにコスト最適化の余地があるのに、それに気づかないケースも多々あります。アウトソースとは委託することであって、依存することではありません。契約先以外のアウトソーシング会社もしっかりウォッチして、ときには厳しいことも指摘して、自分たちの手で調達をコントロールしていくべきでしょう。

もちろん、相手の提供するサービスを買い叩くような やり方には賛成しかねます。アウトソーシング先は自社のコスト最適化を実現してくれる、中期的なよきビジネスパートナーとして位置づけていくことが大切であり、そのためにも自分たちの考え方、基準、大切にしている理念、哲学などをシェアするところからスタートさせる必要があると思います。