「再生」で結ばれた
リーダーの原動力
企業と自治体の異色トップ対談
平野 私は趣味で、海で行われる長距離水泳競技であるオープンウォータースイミングをやっているのですが、泳いでいるうちに目標となるブイが波で見えなくなるときがあります。企業経営も同様だと思います。やみくもに前に進むのではなく、ちゃんと目標に向かっているのか、ときには後ろを向いてスタート地点を確認することも必要です。
組織や事業の運営においては、「継続と変化のバランス」が難しいところです。なかなか成果が出ないときに、そのまま続けるのか、思い切って変えるのかを判断するのがリーダーです。特に太陽光ビジネスは政策など外部環境の変化のスピードが速いだけに、変化を恐れずに決断する勇気も大切だと考えています。
村井 結果がついてくると職員の意識も変わりますね。私が知事になったとき、企業誘致をやろうと言っても、職員からは「そんなのは無理だ」と、できない理由ばかりが集まってきました。しかし今では、そう言っていた職員たちもどんどんアイデアを出してくれるようになっています。着実に変化している手応えを感じています。
平野 実際の成果が生まれていることが自信につながっているのでしょうね。私も、折に触れ、「私たちが目指すソーラーフロンティア」について従業員に話をするようにしています。
本日、村井知事のお話を伺って、「創造的復興」を進める中で、宮城県が東北はもとより日本をリードする存在を目指していることが良くわかりました。ソーラーフロンティアとして、太陽による快適でクリーンな暮らしをすべての人にお届けすることを通して、ぜひお手伝いしたいと感じました。これからもよろしくお願いいたします。
村井 こちらこそ、宮城に来てよかったと言っていただけるように、これからも支援をいたします。環境と経済が両立した「富県宮城」も実現したいので、御社の東北工場には大いに期待しています。
仙台に専売店「ソーラーフロンティア プロショップ」開設
東北工場の商業生産開始に先立ち、ソーラーフロンティアは2016年4月、仙台市内に東北エリアでは初の「ソーラーフロンティア プロショッププレミアム仙台」を開設した。
プロショップでは、顧客の条件に最適な設置提案からアフターケアまでのトータルサービスを一貫して提供する。設置を検討中の顧客は、店内に展示したCIS薄膜太陽電池パネルや周辺機器などの実物や、住宅向けの施工作業の流れをモニターで確認できるほか、初期投資を回収するまでの年数なども試算できる。
プロショップは、ソーラーフロンティアの製品を専門に取り扱う代理店の中でも、一定の条件を満たした店舗が対象となる。
同店を運営するテス東北の田村謙友支社長は「個人のお客様だけでなく、地元の工務店などからの問い合わせも増えています。宮城県の補助金制度も導入され、好条件が整ってきました。スタッフの士気も高まっています。東北工場で生産される製品の販売で全国一位を目指します」と力を込める。