離陸間近「ホンダジェット」に死角はないか

ボーイング超える年商が他社には脅威だ

ホンダジェットが「創業者の夢」を乗せて、いよいよ“離陸”に向かう(撮影:尾形 文繁)
ホンダがエンジンから座席シートに至るまで自社設計にこだわって開発したジェット機が「創業者の夢」を乗せて、いよいよ“離陸”に向かう。「ホンダジェット」を書いたノンフィクション作家の前間孝則氏に開発の背景と事業の展望などを聞いた。

──いよいよ“離陸”ですか。

今年3月に米国連邦航空局(FAA)の事前型式証明が取れ、4月に日本での試験飛行で姿を見せた。本証明は今夏にはと観測されていたが、秋も深まってきた。でも、そろそろという声は多い。ただ確報はまだない。

ホンダはエンジンも機体も自前主義

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──ホンダ(本田技研工業)スピリッツをいかんなく発揮?

昭和産業史的な観点から見ると、戦前の航空技術者は戦後の自動車の開発者であったり設計者であったりする。航空機の開発は期間が長くリスクこそ高いが、チャレンジングだし、ハイテクの頂点を極める。その面白さや魅力からすれば、技術者にとってぜひ取り組みたい素材だ。

そこにホンダは唯一のエンジンも機体も自前主義で挑んだ。開発宣言の20年後、1986年に国内で研究センターを作り、88年に米国南東部ノースカロライナ州で施設を開設、そして同地での工場拡張まで、本格着手して30年近く。今のジェットエンジンは3機目だが、開発を5代の社長が継続しバックアップした。こんなに自由にやらせてくれる会社はそうないのではないか。

1機の値段は450万ドル(5億4000万円相当)で、すでに受注は100機以上という。初年度50機生産、翌年に60機、翌々年70機との皮算用をしている。

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