この春、商社に入社した女性(23)が先頃、上司から麻雀に誘われたそうです。新人歓迎会の席で「打てるんですよ」とうっかり話したら食いつかれ、半年を経てついに実現の運びに。
とある平日の夜に、仕事が終わってからまずは腹ごしらえ。メンツは上司と、社内の初対面の男性社員2人。僅差でトップを取ってしまい、上司からは「ほほぅ、ちゃんと打てるんだねえ」と目を細められたとのこと。彼女自身は慣れない場と相手に緊張を隠せず、「また誘われたらどうしよう」と苦笑いをしていました。
なぜ仕事人たちが麻雀にハマるのか?
サイバーエージェントの藤田晋社長が「麻雀は趣味ではなく仕事」と公言し、今年初めには経済評論家の勝間和代氏がプロ試験に合格と、ビジネス界において、にわかに麻雀が注目されています。
私自身20年以上愛好していて、現在も月に1度のペースで遊んでいます。新たに覚えたいという人への「布教」活動にも余念がありません。最近も、女性の友人2人に教えたのですが「衝撃的な面白さ」「なんでもっと早くやらなかったんだろう」「中国の映画に出てくる麻雀のシーンにあこがれていた」と、興奮ぎみでした。
麻雀にはほかの遊びにはない、独特のコミュニケーションがあり、そこが魅力の秘密とにらんでいます。そこで今回、「仕事における麻雀の効用」「麻雀に学ぶ人付き合い」について、ひもといてみたいと思います。
基本的に4人で卓を囲む麻雀は、メンバー(メンツ)がそろわないと遊べないゲームです。現在、オンラインゲームが流行していて、ネット上ではいくらでも相手を探すことができますが、リアルの麻雀ではそうもいきません。人を探して、それぞれの都合を合わせて、というのはなかなかに大変。
仲間や相手がいないと成り立たないというのは、ビジネスも同様。「何事も自分ひとりではできない。チームがそろって初めてエンジョイすることができる」という真実を、麻雀は教えてくれます。
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