時給900円の求人に、なぜママが殺到したのか 子ども同伴で通勤できて勤務時間が柔軟

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カフェと託児スペースの奥に、セキュリティで守られたワーキングスペースがある。職住近接で、在宅とも違う新しいワーキングスタイルを提供している

「主婦の皆様は優秀。他社を上回る成果が出ています」。そう熱く語るのは、ママスクエア(mama square、東京都港区)の藤代聡代表取締役だ。同社は2015年4月、三井不動産の商業施設「ララガーデン川口」(埼玉県川口市)に、託児スペースと親子カフェを併設した「ママスクエア」をオープンした。子連れで出勤でき、子どもの様子をガラス越しに見ながら働ける新業態のオフィスだ。

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休憩時間は併設のカフェにて親子でランチもできる。商業施設内なので同じフロアのフードコートを利用してもいいし、仕事が終わった後はスーパーやアパレルショップで買い物をして帰ることもできる。忙しいママにとって便利な環境が整っているのもウリだ。

登録スタッフは30人、スーパーバイザーが4人、保育士とカフェスタッフが各8人という構成だが、全員が育児中のママである。現在の登録スタッフの主な業務は、リクルートジョブズから受注しているアウトバウンド(お客に電話をかける)業務だ。オープンから間もないが、すでに他社の4倍の成果を叩き出しているという。ブランクがあり、働くには何かと制約の多い彼女たちを、いったいどのような仕組みでマネジメントしているのだろうか。

主婦は優秀だし、実際ほとんど休まない

主婦は仕事ができるし、まじめ。優秀なのに働ける場が少ないと語る藤代代表

藤代代表はリクルートを経て独立し、04年から親子カフェ事業を展開している。累計22店舗を立ち上げてきた中で約2000人の主婦を面接・採用してきた。この経験から次のように断言する。

「主婦は仕事ができるし、まじめ。子どもが熱を出したら休みたいと言うが、実際休むのは年に2日あるかないか。学生やフリーターのほうが突然休みます」

とても優秀なのに、なぜ働ける場が少ないのか。そう考えていた矢先、リクルートジョブズ(RJB)から協業の声がかかる。10年から20年にかけて労働人口が275万人も減っていく(リクルートワークス研究所「2020年の『働く』を展望する成熟期のパラダイムシフト」)中、いかにして労働人口を確保するか。RJBはこの課題に取り組む事業を立ち上げたいと考えていた。

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