イケアが世界初の小型店を熊本につくるワケ 出店スピードを加速させる試金石

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イケア・ジャパンのピーター・リスト社長兼CEOは「イケアにとって日本は重要だ」と断言する(撮影:梅谷秀司)
スウェーデン発祥で、家具小売り最大手のイケア(IKEA)。北欧家具ならではの高いデザイン性と低価格を武器に、世界27カ国で300店舗以上を展開する。その日本法人であるイケア・ジャパンが世界初となる小型店を、熊本で10月にオープンする予定だ。
店舗面積は従来の10分の1以下。これまで郊外大型店で成長してきたイケアだが、出店スピードを速めるため、新たなフォーマットで攻勢に出ようとしている。イケア・ジャパンのピーター・リスト社長兼CEO(最高経営責任者)に聞いた。

 

――小型店はどういう店舗になるのか。

熊本の店舗は1500平方メートルで、通常店舗の10分の1以下となる新しいフォーマットだ。買い物客は商品の実物を確認できるほか、あらかじめ注文した商品の受け取りが可能で、自宅への配送もできる。

店舗では(カタログなどを使って)すべての商品にアクセスできるようにし、雑貨だけではなく、家具ももちろん見せていく。その日のうちに買って帰れるものもあるし、注文して1~2日後に店舗に取りに行くか、自宅に届けるものもある。

2020年までに日本のビジネスを2倍へ

――狙いは何か。

日本では現在4地域に8店舗を展開しているが、多くの人が簡単にアクセスできるわけではない。2020年までにビジネスを2倍にする経営目標(店舗数14店、売上高1500億円)を立てており、1500平方メートルが熊本で成功すれば、日本全体を網羅するスピードはさらに速くなる。ショッピングセンターなど商業施設にも出店しやすくなると考えている。

――小型店は、銀座や表参道など都心への出店も視野に入れたものか。

東京、大阪など都市圏に出店することは考えている。そういう意味でも熊本はいいエリアだ。熊本の人はブランドに敏感だし、率直な意見を言ってもらえる。今後の展開に向けた実験店になる。一方で、これまでの大型店も合わせて出店していく。昨年オープンした立川店は大都市にあるが大型店だ。これからは両方のフォーマットでやっていく。

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