イケアが世界初の小型店を熊本につくるワケ 出店スピードを加速させる試金石

拡大
縮小
ニトリも小型店を出店している(撮影:今井康一)

――日本ではニトリが家具チェーン最大手だが、シェアを奪っていくのか。

イケアは市場で独特の位置にいられる。さまざまな選択肢があり、競争もあったほうが消費者にはいい。お客さんは最高の製品を手ごろな価格で得られることになる。

大塚家具は素晴らしい製品と店舗を持っている

――大塚家具の“お家騒動”はどうみたか。

アプローチを変えてきていると思う。最良の状態で顧客のニーズを満たしていくのはいいことだと思う。素晴らしい製品と店舗を有している会社だと思う。

――日本の将来性をどうみているか。

日本では昨年にパートタイマーの全正社員化を進めるなど、人材に投資したのが大きい。店舗開発に必要な土地取得も進めている。イケアグループは幸運にも上場会社ではなく財団である。ということは、1年間の結果を求めずに長期的に物事を考えられる。実際、日本は収益が良かったときもあれば、悪かったときもある。日本では長期的な視点で投資している。今後はイケアが日本の消費を支えていくことで、日本の経済発展に寄与できればいい。

冨岡 耕 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

とみおか こう / Ko Tomioka

重電・電機業界担当。早稲田大学理工学部卒。全国紙の新聞記者を経て東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部などにも所属し、現在は編集局報道部。直近はトヨタを中心に自動車業界を担当していた。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT